一年近く前に書いた記事「ネットマネー休刊かよ」へのアクセスが、最近急に増えていることに気付いた。
それで、ピンときた。
ネットで調べてみると、ふふふ、思った通り。昨年10月に休刊した雑誌「ネットマネー」が8月21日に復活しているではないか!
これは買わないわけにいかない。
1週間遅れになるが、とりあえず、購入してみた。
▼ 左が新創刊、右が旧版の最終刊
旬な俳優を表紙&巻頭インタビューに起用する方式は、旧版でも見られた。ただ、表紙のデザインは割とシックなイメージで、旧版とは印象が異なる。
新創刊と表し、タイトルも「NET MONEY」と英語表記になっている。
そして出版元が、「株式会社ZUU」となっている。資産運用情報の提供や資産運用・フィンテック系のコンサル等を行っているマザーズ上場企業だ。一般的には、ネット上でビジネス・マネー系の記事を配信しているZUUオンラインが比較的知られている。
ネットマネーはこれまでも出版元を変えながら存続した雑誌であり、休刊時は産経新聞出版社刊だったが、どういう経緯でZUUが引き継ぐことになったのだろう。気になるところだ。
さて、新創刊号の内容についてはどうか。
記事を彩るイラストカット、登場するアナリストの顔ぶれ、キャラ付けされた編集者達によるテーブルトークなど、所々で旧ネットマネーを思わせる要素が見られる。
ただ、それ以外は、・・ほとんど別の雑誌かなw。誌面レイアウトも共通性がないし。
とはいえ、良い点もある。
それは情報量の少なさ。
これは特筆すべき優良点だと思う。
旧ネットマネー休刊後、日経マネーに一時期乗り換えたが、ひたすら羅列される株式情報に辟易し、読むのをやめてしまった。
身もふたもないいい方かもしれないが、こちらが得たいのは網羅的な株式情報ではない。
望んでいるのは、有望な銘柄の情報だ。厳選気味でいいんだ。
特に、私のようなサラリーマン投資家・・いや「ビジネスパーソン投資家」(こっちの言い方のほうがカッコいい)にとっては、簡潔にまとまって、サクッと読める方がありがたい。
もし、意識的に情報量を抑えているとすれば、それは経済情報の専門企業であるZUUの自信の表れと受け止めたい。
好感を持ったので、次号も買うつもりだ。
ついでながら、旧版からの一読者として、希望したいのは以下の通り。
■ 投資情報&プラスアルファの守備範囲
旧ネットマネーは新聞社系出版社が発行元になってから、投資情報にとどまらず、経済記事が多くなった記憶がある。これは悪くなかった。
投資初心者にはZAIがあり、株式マニアには日経マネーがある。そのどちらでもない一般サラ・・いや、ビジネスパーソン投資家にとっては、「投資情報メイン+その時々のビジネス・経済情報もサブで付加」というスタイルほうがありがたい。
■ 旧ネットマネーのスタイルをもうすこし継承してほしい。
誌面のビジュアル性、さらには澤上篤人、北浜流一郎、崔真淑(4コマ漫画含む)の連載、「プロ推奨のアノ株はどうなった」のコーナーとか。
それにしても、昨今書店の数が急激に減っている。そんな逆境の中、新創刊を果たしたネットマネーの勝算目論見やいかに。