坂を登ると、そこは埼玉県だった。
自治体が変わると、道路事情がガラッとかわることはこれまでの経験から知っている。自転車道や路側帯の扱いも突然変転して、戸惑うこともしばしば。
果たして、県境越えして、和光市に入ってからの川越街道は、自転車フレンドリーではなくなった。自転車道やナビマークはなく、路側帯は極めて貧弱。しかも横から植木の枝がバリバリと張りだしている。
そんな状況で、後ろから大型車両がガンガン追い抜いてくる。しかも、雨で路面状態は悪い。これはアカンな。適当なところで歩道に乗る。
その後通過した朝霞市や新座市は、和光市より幾分かマシといったところ。適宜車道と歩道を走り分ける。まあ、ハローサイクルのシェア自転車は、ママチャリそのものだし、歩道走りでも違和感ないね。
雨はいつしか本降りに。簡単にやみそうにない
▼ 雨足強まる川越街道。もう、ずぶぬれ状態。
そんな中、所沢市に差し掛かった。
このまま川越街道を進むと、川越市まで直行してしまう。しかし、せっかくなので、かつて住んでいたことのある狭山市も走ってみたい。
距離的にはさほど離れていないので、深く考えず、西武新宿線沿線に向かって川越街道から離脱。これがまずかった。
とたんに周囲の景色は農村地帯に変化。嫌な予感が。田舎の道は、とかくわかりにくい。
頼りはスマホだが、雨に濡れた指に濡れた画面では、操作ができない。地図が動かない。スマホにはこんな弱点があったのか。
これはもう、カンで進むしかないね。
しかし、驚くことに、こんな本降りの雨でも、人影を見かける。
ポンチョをかぶって普通に自転車に乗っているおばちゃんや、ずぶぬれになりつつ走っているジョガーもいる。
負けてはいられん・・と、意味不明な対抗意識を燃やして、ペダルを踏む。
狭山へと続く幹線街道(後で確認したが、埼玉県道50号)にたどり着いた時には、空が明るみはじめていた。
▼ 埼玉県道50号。所沢市と狭山市の自転車道は、自歩道分割方式のようであった。
ほどなく雨は上がった。
身に着けている速乾性の衣料はAmazonやホームセンターで入手した安物だ。しかし速乾性能はなかなかのもの。一度はずぶぬれ状態になったのに、走っているうちに乾いてくるのがわかる。
西武線狭山市駅のあたりを通過し、かつて住んでいた新狭山の市街に到達した頃には、「全身、ややしっとり」程度になっていた。
昼過ぎだし、この状態ならば、お店に入れるね。雨の中で体力使ったし、ガッツリ系のあったかいものが食べたいな。
かつての住所の近くに、面白そうなラーメン屋を見つけ、入ってみる。その名を「チャーシュー力」という(もっとも、私が住んでいたころは、この場所は酒屋コンビニだったっけな)。
その名の通り、店内プロレス一色。
▼ 「味噌ブッチャー」なるコッテリコテコテな一杯。肉厚チャーシューが五臓六腑に毒針エルボーや~!
エネルギーも補給したし、新狭山まで来れば、川越まではもう一息。ゴールは見えたな。
空は曇っているが、雨は止んでいる。このまま持ちこたえてくれよ。
かつての勤務地である南大塚を過ぎ、そして、川越の町に差し掛かったところで、なんてこった、いきなり大雨が降ってきた。
雨宿りする間もなく、再度ずぶぬれに。
もういいや、このまま行ってまえ。土砂降りの中、川越の中心街に到着。
▼ ゴール!
(もう少しつづくよ)
【まったり自転車】 シェア自転車乗り比べ!東京・埼玉紀行 <旅行日:6月21日(木)の夜 ~ 6月23日(日)> (全5回) 【ゆるゆる旅行】 |
1: Part1 豊洲で2度ガックリ |
2: Part2 ドコモバイクシェアで東京を行く |
3: Part3 ハローサイクリングでの自転車小旅行は雲行きあやしく |
4: Part4 速乾性衣料の実力に驚く ★このページ★ |
5: Part5 怪しい生乾きの人 |