「ちょっと暑いくらいだな」
用事があって甲南山手に出向いた私は、そう感じた。
急に春めいてきた。数日前の寒さがウソのようだ。
天気もいいし、こんな気候であれば、本当なら自転車で向かいたかった。
しかし、膝の状態に不安定感が残っているため自重。電車でやって来た。
用事が存外早めに終わって、まだ正午前。時間もあるし、せめてもの運動として、ゆるゆる散歩でもするか。
そうだ、以前東灘エリアの阪神沿線を折り畳み自転車でポタした際、カレー店を見かけたことを思いだした。
そこで昼飯としよう。
目的のお店を目指して、JR沿線からブラブラと南下。阪神沿線を目指す。
阪神深江駅のすぐそばに、そのお店はあった。名前は「バグース・マカーン」という。
ややマニアック感のあるお店の外観、エキゾチックな響きの店名から「インネパ系?」と思われるかもしれないが、日本式(?)のカレーライスのお店だ。
テーブルのPOPが推している「ぼっかけカレー」を注文する。
窓際のカウンターテーブルにて、駅前の交差点の風景を見ながら、待つことしばし。
テーブル上の付け合わせ3種(福神漬け、らっきょう、ドライレーズン)それぞれをパラパラと盛り付けてから、食べ始める。
うむ。
これはうまいな。
マイルドなタイプのカレーだが、深い色のルーのイメージ通り、しっかりとコクがある。
しかし、くどくない。
年期が入り、カドがとれて、まろみを増したカレー。そんな味だ。
そこに、ぼっかけの甘辛がほど良いアクセント。
つけあわせのらっきょうが、ことさら合うね。さらに乗せる。
デフォルトで付いている玉子は、裏面カリカリ気味のサニーサイドアップ。黄味はとろりといい感じ。
あっという間に平らげてしまった。
「辛口で」と注文している人も見かけたが、それも美味しいかもしれないな。
今年初の「神戸カレー」記事として、幸先の良い一皿に出会うことができた。満足まんぞく。