シルバーウィークの最終日、ロードバイクで鈴蘭台方面に出かけた。
鈴蘭台は坂の町。細かく上り下りを繰り返した後、帰途に就く。そこまでは順調であったが、自宅近くの何でもない坂を下っている途中、ハンドルの効きが急に悪くなった。
ああ、これはパンクだな。ハンドサインを出して、路肩に自転車を止める。そして、後輪に触れる・・あれ? 後ろのタイヤは大丈夫だ。
ということは、問題が生じたのは前輪か。珍しいな。フロントのパンクなんて、記憶にない。
とりあえず、自宅まですぐそこだったので、ゆっくり押して帰る。
幸い新品のスペアチューブが1本あったので、帰宅後、パンクしたものと入れ替えた。そして、自転車はそのままローラー台にセットして、その日は終えた。
さて、その2日後であったか。テレワークの合間にローラーチョイ乗りを交えつつ、自宅で仕事をしていたところ、背後から突如 バフン!という破裂音がして、椅子から飛び上がった。
振り返ると、ヒューーーーーーー という音とともに、自転車が前のめりに沈んでいくのが目に入った。
ええっ!? また前輪パンク? 新品のチューブに変えたばかりなのに。なんのこっちゃで・・
仕事を終えたその夜、ホイールを外して、まずはタイヤの裏側に異物がないか再チェック。チューブ交換の際にも一度行っているが、やはり問題なし。
そこで、パンクしたチューブをよくよく見ると、輪っかの内側、つまりホイール側がパンクしている。
チューブが直接当たるホイールのリム内側を見ると、スポーク穴の部分が凹み、継ぎ目のリベット頭が浮いて見える。これはリム側に問題があるのでは・・
早速、ネットで調べてみると、リム内側の表面を覆っている帯状の物体は「リムテープ」という、れっきとした消耗品パーツであることを知る。
3年半以上もロードに乗っていながら、初めて知るこの事実。地味パーツ過ぎて、気に留めたこともなかった。
なお調べると、リム内側の凸凹からチューブを保護するリムテープは、通常1年程度で取り替えるものだそうな。知らぬまま、極限まで使い倒してしまったってことだな・・。
そうと分かれば、リムテープ新調すべし。
さて、新たなリムテープを買おうとしたが、700C用とはいえ、リムテープは思いのほか幅のバリエーションがある。元のリムテープを外して、幅をチェック。うむ18mmか。
さて、リムテープ、思いのほか安い。一般的なシュワルベの青いリムテープは二百数十円。
そして新たなリムテープをパッケージから取り出して観察。
ふむ、リムテープは元から輪っか状になっているんだな(バルブ穴のところでテープの両端が接合されて輪になっている)。テープとはいっても、裏に糊はついていない。
新旧リムテープは素材からして結構違う。新品のシュワルベ品(青)は、軟質の肉厚プラスチックといった感じ。
元からついていたノーブランド品(黄)はペラペラ。なんだか梱包作業で使うPPバンドに似ているw
さて、早速交換作業だ。
元からついていた黄色のリムテープをマイナスドライバーをつかって外す。端からテープをめくり上げれば割と簡単に外れる。
そして、新たなリムテープの穴を、ホイールのバルブ穴と合わせてリムにはめ込む。そして作業中に位置がずれないように、ドライバーを穴に差しこんで位置決めをしておく。
あとはリムテープをホイール外周に沿う形で、パコパコとリムにはめていけばOK。特に難しくはない。
最後に、リムテープにズレやヨレがないかをぐるり確認し、作業完了。数分で終わる。思ったよりも簡単だった。
もちろん、後輪もリムテープ交換。
ここ1年以上パンクこそしていないが、外したチューブの内側は、よれよれのペコペコ。これはいつ穴が空いてもおかしくない状態であった。
前輪パンクの日は、この状態で坂を何度も下ったのだから、知らないというのは恐ろしいものだな。
また、状況と原因を知らぬままロングライドに出かけたら、パンク頻発で、出先で途方に暮れていたかも。
なにせ、リムテープが古くなっていると、新品のチューブですら、すぐにパンクしてしまうのは経験実証済みだ。
今回、新品チューブ1本分程度の損害ですんだのは、むしろラッキーだった。
▼ リムテープいろいろ(ホイールサイズに加えて、幅16mmや17mmなど、幅のバリエーションが細かいので、十分注意して購入しないと間違えそう)。