まったり巡行

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【立ち寄りカレー】【大阪】カブンス珈琲店 <食べ日:2021年11月17日(水)>【金物団地】

ちょい前の話。

 

仕事で大阪東部に出向いた時のこと。

 

十分都市部と言ってよい地域ではあるが、目的地は鉄道駅から離れており、午前中にバスを乗り継いで訪れた。

 

昼休憩をはさむことなく、一気に仕事をまとめて片付け、やれやれと帰途に就く昼下がり。

 

「はら減った~」「バスで駅に戻り、その近辺で昼飯だな~」と考えながら、来た時のバス停に戻る。

 

バス停が近づくと、すでにバスが止まっているのが見えた。

 

おお、ラッキー・・と思ったのも束の間、バスはこちらをあざ笑うかのように、排ガスをひと吹きしてバス停から出て行った。

 

「あちゃ~、このバス停本数やたら少ないのに」とこぼしながら、バス停に駆け寄り時刻表を確認。すると、次のバスは小一時間先。ガックリ。

 

まるでTV番組「ローカル路線バスの旅」みたいだ。

 

しまったなあ。あらかじめスマホでバス時刻を確認しておくべきだった。

 

まあ、しゃあない。

 

そしてフト思った。この辺で昼飯食べるところないかな?

 

少し周辺を歩くと、かなり年季を感じさせる外観の喫茶店が目に入った。

 

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ツタ絡まり、香ばしさ満点の外観。一見の者には近づきがたい。
きっかけがないと素通りしていたろう。

 

コーヒー専門店ぽい店名。しかし入口横のメニューボードを見ると、カレー、あるじゃないの。

 

ドアを開けて入ると、中は落ち着いたインテリア。ほっとする。

 

ランチタイムでもないのに結構客が入っている。新聞を読むおっちゃん、おしゃべりに興じる近所のおばちゃん、まさに昔ながらの住宅地喫茶店といった雰囲気。

 

一番奥の席について、カレー(大)とアイスコーヒーのセットを注文。次のバスまでゆっくり過ごそう。

 

のんびりモードに浸っている私の前に出てきた一皿がこちら。

 

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皿でかっ!直径は優に30cm以上ある。
ルーの中に玉子の黄身がフワフワ泳いでいる。月見カレー?

ルーに浮かぶ黄身は、褐色の闇夜にぼんやり浮かぶおぼろ月を想起させる。

 

そこそこ個性派だな。これは予想していなかった。

 

そして、さらに驚いたのが、ソースの小瓶も一緒に提供されたこと。

 

確かに、カレーにウスターソースをかけて食べる人がいることは知っている。子供のころ、じいちゃんがそうしていたのを見た記憶がある。

 

しかしなあ。カレーには、そもそもカレーソース(※このブログでは大雑把に「ルー」と書いているが)がかかっているではないか。

 

それなのに、なぜその上から、ありふれたウスターソースを足す必要があるのか。

 

カツカレーなら、わかるよ。ただ、普通のカレーに、ソース、必要? 

 

子供心ながらに邪道を感じ、今に至るまでカレーにソースをかけたことはなかった。

 

しかし、今、ソース瓶が目の前にある。気になる。

 

気になりつつも、まずはそのままのカレーを半分ほど食べる。

 

うん、ややサラサラ系のルー、すっきりプレーンな味わい。


しかし、やはり目の前にあるソースを無視できず。つい、人生で初めてカレーにウスターソースをかけてしまった。

 

そして、おそるおそる口をつける。

 

驚いた。酸味が加わり、味がギュッと締って感じられた。おお、こんな風にかわるのか。そして、こんなに変わるものなのか。

 

これはこれでうまいな。

 

じいちゃん、邪道と決めつけてすまんかった。

 

今はなき祖父にあやまりつつ、さらにウスターソースを追加する私であった。