「そうだ、タイヤを替えたからだ」
お盆休み中のある朝のこと。ロードバイクで出発し、早々の陸橋の登りが妙にラクだった。
調子が良ければ機材を疑え。そこで、後輪に取り付けた新品タイヤに思い至った。おそらく、真新しいタイヤのグリップ力のメリットであろう。
その後も新品タイヤの恩恵は続く。真夏日ゆえ、ごく近場の短時間ライドにとどめるつもりが、調子が良いので、ついつい走り続ける。
須磨から国道2号を西に進み、魚住の先まで来てしまった。
おっと、午後から降水確率が高かったので、そろそろ引き返さないと。
復路に就く前に、魚住の町をぐるっと流す。すると、海辺の公園に出た。
そして、その公園付近から海岸に沿う形で、遊歩道・サイクリングロードと思しき道路が伸びているのを見つけた。
へえ~、明石のサイクリングロードって、この辺まで伸びていたのか。
以前部分的に走ったことはあるが、そういえば、このサイクリングロード、全貌を知らない。もしかしたら、ここが西の起点かな?
これも一つの機会だ。明石までの復路は、この道を伝って行こう。海辺の道へと、ペダルを踏み込んだ。
さて、このサイクリングロード、走り始めて、ほどなく長所と短所に気がついた。
長所1:景色が良い。
たまに一般道が挟まるが、それを除けばずっ~と海沿いだ。解放感のある景色が堪能できる。
長所2:信号がない。
遊歩道を兼ねているので、スピード出すわけにはいかない。しかし、信号ストップもないので、順調に距離が稼げる。
長所3:車が入ってこない。
ちょこちょこ挟まる一般道区間を除けば、車に気を遣う必要がない。安心、安全。
短所はただ1点、路面の状態。
けっこうな頻度で、路面を真横に横切るヒビ割れが現れる。
ロードの高圧細タイヤで走ると、カッタン・・カッタン・・カッタン・・インターバルを挟んだ振動が終始続く。
小さな振動とはいえ、これが延々、えんえん、エンエン続くと、じわじわと肩・首・頭にダメージが来る。
そのため、途中からは、腰をサドルから浮かせ気味で走ることに。
この道、ロードで走るには向いていないな。
もうちょいタイヤの太い自転車なら気持ちよく走れそうだが。
(ちなみに、上記ゴールからさらに東に進むと、明石川の河口付近に再び遊歩道が現れる。ただし、やや離れており、道路の接続具合もあまりよくないので、今回は割愛。)
明石市は海沿いに広がるので、多くの海浜公園・海水浴場を擁し、サイクリングロードがそれらをつないでいる感じだナ。
また、市街が海のすぐそばまで広がっているので、単なるレジャー用道路ではなく、付近住民の生活道路も兼ねているように見えた。
全長約10km。なかなか面白い形態のサイクリングロードであった。
あの「カッタン」さえなければ、何度でも利用したいところだが・・・