毎年、この時期に胃カメラの検診を受けるようにしている。
検診の前日は、夜8時までに晩飯を終えて、当日は検診が終わるまで絶食。
年一回、恒例のハラヘリ案件だ。
さて検診当日。麻酔でコテッと意識を失う。
目覚めた後は、意識はややフワフワしながらも、しっかりハラは減っている。
こういう時は、カレーを食べて、意識と胃袋にカツを入れる必要がある。
そういうわけで、ここはひとつ、カツカレーだ。
検診を受けたクリニックの近くでカツカレーを探したところ、「神戸HAT」と称される、ウォーターフロント新都心エリアのお店が目に付いた。
さっそく訪なうと、政府・公共機関系の近代的なビルが建ち並ぶ一画に、ひっそりとそのお店は佇んでいた。
お昼時だというのに、ノボリ等のアピールもなく、商売っ気が感じられない。
おそらく、主にこのビル内に務める職員、関係者向けの食堂的なお店なのだろう。
入口の券売機でカツカレーの食券を購入。
飾りっけのない店内。スッキリ整然並んでいるテーブルのひとつに腰掛ける。
近くにセルフサービスのコーヒー機がある。ほう、無料サービスか。さっそくゲット。
そうこうするうちに、カレーはやってきた。
神戸だけに、船をイメージしたお皿、ということだろうか。
窓のように並んだカツの配置もあいまって、いっそう船っぽく見える。
さらに特筆すべきは、おさらの端に盛られたキャベツの千切りサラダ。
キャベツの千切りを一つのお皿に併せ盛るこのスタイルは・・金沢カレーではないか!
さっそくスプーンでカレーを一口。
ルーはぐっと落ち着いた味わい。そして、濃い。このあたりも金沢カレー風に思える。
意図して金沢要素を取り入れているのか不明だが、これはうれしい驚き。
カツと、千切りを一緒一緒くたに、わしわしとほおばる。
食べるたびに、気を失っていた胃袋に、ガツンとカツ。
さらに、食後のコーヒーで、完全に意識も完全にお目覚め。
それにしても、意外なところに、意外なカレーが潜んでいるものだ。