ロードバイクで深江のほうまで出かけた帰り道。
昼飯時に王子公園の付近を通りかかった。
王子公園には、気になる未訪問のカレー店がいくつかあることを思い出し、そのうちの一つに寄ってみることにした。
向かったのは、王子公園駅からつらなる商店街のお店。
自転車を押し歩きで、カレーを目指す。
アーケード商店街を進むうちに、目的のお店の黄色いノボリを見つけた。
ノボリ付近にお店は見当たらず、どうやらそのノボリが立っている場所から伸びる小路に入っていけということのようだ。
細い道へと折れると、すぐにお店は見つかった。
さて、自転車をどうするか。近くに駐輪場はないかな?
近辺を押し歩きでぐるっと巡ったが、それらしい場所はない。
こういう場合、ヘタに空きスペースに駐輪するより、お店の前に停めたほうが良い。「お店の客の自転車」ということがわかるので、悪い扱いは受けにくい。
さて、駐輪した時点で、お店の前には待ち列が。といってもおばちゃんの二人連れだが。
普段行列に並ぶことはしないが、二人ぐらいであればと思い、しばらく待つ。
すると待ちつかれたのが、おばちゃんたちは揃って離脱。これで一気に待ち列先頭だ。とりあえず、ラッキー。
さらに待つが、なかなかお店から人が出てこない。立て看板を改めてよく見ると、ドリンク・スイーツ類もメニューにある。もしかしたらカフェを兼ねていて、回転ゆっくり目のお店かな?
「こりゃ、まだ時間かかりそうだな。またの機会に改めて出直そう」・・そう考え、自転車のロックを解除。お店から去ろうとしたタイミングで、席が空いた。
これまたラッキー。あわてて自転車を停めなおす。
さて、ドアをくぐり中に入ると、カウンターと二人掛けテーブル、合わせて十席もなかろう。
女将さんが一人でやってる、ミニマムで手作り感のあるお店であった。
案内されたテーブルにつき、筆頭メニューの「トマトチキンカレー」を注文。
待っている間にさらにハラが減ったので、ここは大盛で。
トマト系のカレーということは、酸味の効いた、洋食ぽい甘口カレーだろうな・・そんなことを思いつつ、待つことしばし。
目の前にトマトチキンカレーが到着。
トマト系だけあり、赤みのある明るいルーが特徴。
ルーの中にゴロゴロっと転がっているチキンのボリューム感が目を引く。
その横には、まるく盛られた黄色いごはん。糸唐辛子とフライドオニオンを頭に乗っけている。ちょっとかわいい雰囲気だ。
テーブルには付け合わせのガラス瓶が3つ。らっきょう、福神漬け、謎の緑がかったジャム状のもの。
3種類の付け合わせをいずれも投入して、さて、一口。
ほむっ!
意外とスパイシー!!
お皿や盛り付け、全体のビジュアルからして、ポップな甘口と予想していたが、これは大きく意表を突かれた。
トマトの酸味を効かせつつも、本格的な辛口カレーだ。
甘みもやんわり感じさせつつも、ホットな味わいをググっと前面に出している感じ。
この重層感、アジアン系カレーに近い部分も感じる。
ホロホロ崩れるチキンが、このスパイシーなカレーに合う。
たっぷり振りかけられたフライドオニオンが香ばしさをもたらし、糸唐辛子がさらに辛味を加える。
ふほっ、ふほっ、食べているうちに多少汗ばんでくる。
その辛さが、旨い。
いやあ、なかなかに気合の入ったカレーであった。