まったり巡行

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【まったり自転車】近場輪行自転車旅!カラクルで丹波路を行く(後編)~ 悶絶!恐怖の青垣峠 <乗り日:2024年10月14日(月・祝)>【ゆるゆる旅行】

丹波市で宿泊。一夜明けて、今日も朝からライドだ。

 

午前7時頃にホテルをチェックアウト。輪行形態で部屋に持ち込んでいた折りたたみ自転車カラクルを、サクッと組み立てる。

 

それにしても、周囲の霧がすごい。さすが山あいの町だ。

 

丹波市の新市街をつらぬく県道7号の交差点。濃い朝霧の中、二日目のライドスタート。

 

霧で視界が悪い。その上、走ると霧の微粒子が眼鏡についてしまい、すぐに曇る。自歩道がある場合は、迷わずそちらを利用。慎重に、ゆっくり走る。

 

追い越していく車は、すぐに前方の霧の中に消えていく。なんだかファンタジックな光景だ。

 

ま、今日の天気は晴れ予想だし、日が昇ってくれば霧も消えるだろう。

 

ユルユル進むうちに、はたして霧は晴れてきた。

 

1時間ほど走ると、先ほどまでの霧はウソのように消えた。そして、眼前には青空と緑の山が現れた。

 

視界がよくなるとスピードも上がる。快調に県道7号を北上。そして青垣という小さな町を通り抜け、国道427号に出る。

 

そこからしばし427号を西へたどると、山がグイグイ迫ってきた。

 

これから、あの山を越えることになる。ちょっと身構える。

 

きたぞきたぞ。

 

ここからが本日のメインイベント。青垣峠越えだ。

 

この青垣峠を越えれば、一気にJR播但線の生野という町に出ることができる。

 

ただ、事前にちょろっとネットで調べたところ、青垣峠、結構キツイ坂だそうな。

 

最近、風邪の影響でロクに自転車に乗っておらず、体力は落ちている。しかも、今日はロードではなく、折りたたみ小径車。そんな状況で、この青垣峠、越えられるのか!?

 

ちょっと不安。でも、迷わず行けよ、行けばわかるさ。

 

この道を右に折れると、もう引き返せない。大型車通行困難とあるので、細い山道なのだろうな。

 

峠への道を進むと、急に周囲の風景が山中のものとなる。

 

周囲はひっそり静か。道の右側を流れる小川の音がサラサラと聞こえるのみ。森閑のフォレストロード。

 

路面状態はそこまで悪くはない。あちこち窪みがあるが、山中の舗装路なので、こんなもんでしょ。

 

最初のうちはたいしてきつい登りはない。たまにごく短いキツ目の坂が現れるが、その時だけサドルから腰を浮かせて対応。それ以外はシッティングで十分進める。

 

なんだ、それほどキツくないやん。心配して損したわ。

 

フンフンフ~ン♪  安心して、つい鼻歌混じりでペダルを踏む。

 

ゆるゆるマイペースで進んでいくと、当初道路右側を流れていた小川は、いつしか左側の谷川に姿を変えた。そのため、道路の左は崖になっている。それなのに、左側にガードレールがない区間が結構ある。危ないな。

 

横が崖なのに、ガードレールが中途半端にしかない・・(後述のように、足つきした際に撮影)。

 

進むと次第に道路幅は狭くなってきた。今のところ、道路を行きかう車には遭遇していないが、すれ違いが発生した場合注意が必要だ。

 

青垣峠頂上に向かって、優に半分以上の道程を進んできたはずだが、今のところ足つきなし。案外このまま登り楽勝かな?と思っていたところに、後ろからエンジン音が聞こえてきた。

 

振り返ると、細い道をでっかいワゴン車が登ってくる。しかもその時は左のガードレールがない区間であった。あわててガードレールのある所まで進み、足をつき、ガードレールに身を寄せてやり過ごす。

 

まあ、この足つきはしょうがないよね。

 

(それにしても、よくこんな細道を車で通るよな。退避スペースも少なく、対向車と出会ったらどうするのだろう。)

 

さて、気を取り直してペダルに脚をかける。そして再スタート。しかし・・・あれ、スタートの際にちょいふら付く。さっきより斜度がきつくなってないか?

 

シッティングをあきらめ、ダンシングで登るが、じ~わじわと斜度が上がってくる。う~む、やはり噂通り青垣峠、甘くはないわ。

 

そう思っているところに、ふたたび自動車とのすれ違いが発生。やはり足をついてやり過ごし。

 

そして走行再開すると、先ほどにもましてふら付いた。うわー、知らぬ間にけっこうキツイ坂になっているぞ、これ。

 

鈍っていた脚の筋肉がピクピクしだす。

 

そんな時に再び車とのすれ違い。同じく足ついてやり過ごし。

 

再スタートするも、路面のデコボコに車輪を取られ、すぐに足をつく。強引に再スタートしたら、前輪が浮いてしまい、また足をつく。このころには足も限界に達して、つりそうになる。足をつく。

 

順調だった前半とは打って変わって、足つきの連続。

 

しかし、押し歩きはしない。ペダルを踏んで、登り切りたいという謎のこだわり。

 

もう、何回足をついたのかわからない。どこまでこの坂続くんだよ。

 

すると、目の前に、坂の頂上が見えてきた。

 

朝来市との境を示す、あの表示板が坂の頂上のはず。あともうすこしだ。


よし、坂の終わりは近いぞ。グイッとペダルを踏みこむ。

 

しかし、それがマズかった。足がつりかけた。ふたたび足をつく。

 

あと半歩でも足を動かせば、足全体がビシーッとつって、悶絶状態になること必定。

 

頂上はすぐそこなのに、自転車にまたがったまま、路肩で動けず。足の危機的な状況が去るのをひたすら待つ。

 

5分以上は動けずにいただろう。ようやく足の状態が落ち着いた時を見計らって、走行再開。

 

そして、青垣峠、登り切った~。

 

最後はグダグダ。しかし、曲がりなりにも、とりあえず青垣峠を我がカラクルで登り切った。

いやー、なかなかパンチのある坂だったな。仮に自転車がロードであったとしても(そして、車とのすれ違いがなかったとしても)自分の貧脚では、初見で青垣峠を足つきなしで登りきることはできなかったろう。なかなかの難敵であった。

 

さて、後は峠を逆側に下るだけ。

 

長いダラ坂をひたすら下る。下りきるとJR播但線沿線の生野の町に出るはずだ。

 

峠の反対側は片側一車線のしっかりした道路。これに騙されて、青垣峠の細道に突っ込んでいってしまう車も多々いることであろう。南無・・

 

 川沿いの道を下る。景色もなかなか良い。下っていて、楽しい。

 

川沿いの道をシュカッと下る。きもちいいが、青垣峠でかいた汗が一気に蒸発して、寒っ。一旦停止して薄手のウインドブレーカーをジャージの上から着こむ。

 

それにしても、長い下りだな。

 

生野の町についたら、生野名物だというハヤシライスを食べて、播但線で帰途に就く予定だ。しかし播但線は本数が少ない。生野駅で、予定している11:52分発に乗れるか、少々不安になってきた。

 

そして、川は最後にダム湖に姿を変えた。

 

広大なダム湖に沿って走るくねくね道を進む。くねくねのせいで、焦れど、なかなか距離が稼げない。

 

ダム湖のまわりの平坦路では、青垣峠に削られた足を無理やり回して先を急ぐ。

 

そのかいあって、電車には間に合いそうな時間に、生野駅前エリアに到達。

 

事前にチェックしておいた駅近のログハウス風カフェで、「生野ハヤシライス」にありついた。

 

11時過ぎに、目指していたカフェに到着。ここで生野ハヤシライスが食べられるそうな。

ランチにはやや早い時間のせいか、まだ客は自分ひとり。料理も早く出てくるだろう。ラッキー。

 

こちらが生野名物のハヤシライス。ボロボロになりつつ峠越えを果たした体に、やさしい味わいのハヤシソースが染みわたる~。デザートが柿というのもいい。

 

ホントはドリンクも注文して、もっとゆっくりしたいところ。しかし、この後の11:52分の電車を逃すと、次は13時台になってしまうので、食べ終わるとすぐにお店を後にした。

 

そして、11時半過ぎに、JR生野駅前に到着。後はカラクルをパパっとたたみ、輪行で電車に乗るだけだ。

 

ゴールの生野駅にて。まだ昼前ながら、明日からの仕事に備えて、早めの旅行終了。予定通りだと、自宅にたどり着くのは14時以降。

 

それにしても、今回の一泊輪行旅行は、近場ながらいろいろと見どころがあった。

 

自宅の神戸市と同じ兵庫県内とはいえ、近くても知らない場所や風景がいろいろあるもんだ。

 

そして最後の難関、青垣峠はひときわ印象に残った。

 

それを乗り越え、予定のコースを予定通りの時間で走り抜けることができて、満足、よかよか。


(近場輪行自転車旅!カラクルで丹波路を行く 完)