それにしても、このところ気温が急に下がった。輪行袋を担いで駅舎から出ると、ブルっと震えた。
時刻は12時半。昼飯はまだ。
すきっ腹だと、寒さが余計に身に染みる。ここはスパイシーなカレーで身も心も温めたいところ。スマホを取り出し、GoogleMapで近くのカレーを探す。
西明石はそれほど大きな町ではなく、カレー専門店がそうたくさんあるわけではない。そして、それら専門店は、たいてい訪問済みだ。
そんな中で、未だ見ぬカレーは、ありや、なしや。
専門店以外に検索範囲を広げて調べると、気になるカレーがヒットした。
JR西明石駅の北側、交差点を渡った先。薩摩料理のお店があり、そこがランチメニューとして「あご肉カレー」というものを提供しているらしい。これは気になる。よし、今日のランチはあご肉カレーできまりだ。
折りたたみ自転車をちょいと走らせて、GoogleMapのピンが指し示す場所を目指す。
そして、到着したお店がこちら「薩摩しろくま茶家 もぜか」。
ただ、お店の前に来たものの、ドアはぴったりと閉じられ、店内は見えず、「営業中」を示す札などもでていない。もしかして、今日はお休みなのかな?確かに、今日は祝日だし・・
そう思いつつも、一応お店の横の隙間に自転車の頭を突っ込むように駐輪し、一縷の望みをかけて、ドアの取っ手に手を伸ばす。
はたして、ドアは開かれ、営業中であることが確認できた。よかった~。
それにしても商売っ気のないお店だ。
店内のカウンターには、酒瓶がずらりとならぶ。夜の居酒屋が本業で、ランチ営業はついで的な位置づけなのかな?
そして、お店はおかみさんが一人で切り盛りされているようで、それも集客アピール抑え目の要因かもしれない。
あご肉カレーのセットを注文。カレー単品でも注文できるが、セットだと、サラダ、みそ汁か玉子スープ、ドリンクがつくという。この内容で1100円はお得だ。
カウンター内で調理がはじまり、待つこと10分ほど。到着したあご肉カレーのセットがこちら。
別皿に盛られたつけあわせの福神漬けとラッキョウをカレーに投下し、食べ始める。
おお、味、ガツンと濃いめ。
甘辛系のカレーではあるが、ガーリックのパンチが効いており、インパクト十分。
そして、薩摩は姶良市名物というあご肉(ポークの希少部位)を食べてみる。しっかりと噛み応え、存在感のある肉だ。濃い味のルーによくマッチしている。
濃厚なカレーの合間に食べるフレンチドレッシングのサラダが良いアクセント。
そして玉子スープ。ふんわりとかれた卵が、スープの中いっぱいに広がっている。ウマい。冷えた体をぽかぽか温めてくれる。
そして、すべて平らげた後に供された食後のホットコーヒー。
アルファベットチョコがふたつ付いてきたぞ。
濃厚カレーの後だけに、チョコの甘味が一層強く感じられた。
そして、あったかい〆のコーヒーを飲み干す。完璧な流れだ。
ぽかぽかあったまった体でお店を後にし、寒さいや増す晩秋の空気の中へと、自転車をこぎだした。