12月18日(木)~12月20日(日)の日程で出かけた、福山~岩国の自転車旅行初日のこと。
新幹線でたどり着いたJR福山駅から、折りたたみ自転車を漕ぎ始めて、西へ、西へ。尾道を通過し、さらに三原の町を通過。
三原からは、湾に沿って海岸を走る国道185号を南下。
時刻は正午前。もう3時間ほど自転車を漕ぎ続けている。そろそろハラが減ってきた。
これは計算通りの進捗だ。
GoogleMapでの事前調査によると、この道をもう少し南下したところに、カレー専門店があるようなのだ。
しかしながら、眼前の風景は、左手には海が広がり、右手にはポツポツと民家がある程度。本当にこんなところに、カレー店があるのだろうか。
しかも、地図によると、そのカレー店の周囲は新興住宅地らしき整然とした町割りとなっている。三原の町から離れた鄙びた場所に、そんなニュータウンが突然現れるのだろうか。
ちょっと不思議な感じがするが、とりあえずペダルを踏み続ける。
そして、目指すカレー店近くの交差点に到達。あたりには、海から山にかけての斜面に、古くからの村落があるのみ。
「そんな住宅地なんかないぞ・・」と思いつつ、よくよく山の方向を見上げると、おや、小高い丘の上に、村落とは異なった雰囲気の住宅が建っているのがチラっと見えた。
あれが、カレー店があるニュータウンに違いない。
そして、スマホで地図をよくよく確認すると、今いる交差点から、古い村落を抜けて、丘上に続くクネクネ道を登っていけば、ニュータウンの裏手に通じていくようだ。
予期せぬプチヒルクライム発生。本日は冬にしては温暖な気温。プチクライムに備えて、上着を脱ぎ、バックパックに詰め込んだ。そして、目の前の村落へと車輪を向けた。
村落の中の道は複雑で、きわめて細く、方向が分かりにくい。少々迷ったりしつつ、ようやく、ニュータウンへと伸びるクネクネ坂を見つけた。
そこそこ傾斜のある坂だ。乗っている自転車は折りたたみなので、力を込めて登ると、連結部分のあるハンドルがギシギシ鳴る。
クネクネ坂を上り、さらにU字カーブを経て登り続ける。途中、短いが激坂レベルの区間もあり。何とか足つきなしで進む。
途中の見晴らしが開ける場所でも止まることなく、坂を上り切ると・・そこには、先ほどの村落とは全く違った、戸建てニュータウンの町なみが広がっていた。
三原の町を離れ、鉄道駅も付近になく、さらに小高い丘の上。なぜここにニュータウンが・・・
かなり不思議な感覚にとらわれたが、まあそれはともかく。坂を上って、余計に腹が減ったぞ。カレーを目指そう。
ニュータウンの中の坂道を少し下り、海側へと臨む区画に、そのカレー店「手作りカレーやさん 倉」はあった。

さて、お店への入口はどこなのだろうか。通りに向かってガレージが口を開けているが、そこは入口ではないようだ。
建物の脇に小道があるのでそちらをたどって敷地内に入ると、おお、階段付きのログハウスが現れた。

ログハウスの階段を上って、引き戸を開けてお店に入る。
お店の中は、暖房が効いており、かなり暖かい。先ほど坂を上った後なので、いきなり汗が噴き出す。
窓付けのカウンター席に就いてから、重ね着している服をもう一枚脱いだ。
さて、卓上のメニューを見て、筆頭の「ビーフカレー」を注文しようとしたが、まて。その一つ下に「トンヒレカツカレー」があり、こちらの方がちょい安い。カツカレーが安いのはお得感あるぞ。そこで、トンヒレカツカレーのサラダとドリンクが付きセットを注文。
窓から見える住宅街の景色を眺めつつ、待つことしばし。到着したカレーがこちら。

おお、カツだけでなく、その他揚げ物もカレーの上に乗っているぞ。付け合わせも福神漬けとラッキョウの2種類がお皿に乗って出てきた。
よく見ると、カツはやや小ぶりながら、2枚分乗っている感じ。かなり得した感あり。
まずは、カレーとごはんのみで一口。
落ち着いた味わいの欧風カレー。スパイシーな辛味もしっかりあり。
そして、串揚げ風の揚げ物をパクリ。酸味があって、にゅるっとしている。なんだこれ?(後でお店の情報をネットで調べたら、お店の名物「キウイの揚げ物」だそうな。めずらしい)。
サツマイモのフライに次いで、カツに取り掛かる。サックリした食感、しっかりボリューム感あり。
揚げ物が多いので、さっぱりしたサラダを間に挟めるのがうれしい。
それにしても、カツかたくさんあるのが良かった。腹が減っている時にガッツリ食べるカツカレーは、文句なく旨いのだ。
そして食後のアイスコーヒー。なんとお茶菓子までついてきた。

このセット内容で、1,070円は相当お得感がある。
食後のお支払いの際に「地図で見て、どうしてここにポツンとカレー店があるのか不思議だった」という話をしたら、お店をやっておられる老夫婦は静かに笑っておられた。
おそらく、丘のふもとに広がる海岸の美しさに惹かれて、この地でお店をされているのかな~、と勝手に想像しつつお店を後にした。
そして、住宅地の合間から見える、心洗われるような海の景色を見ながら、自転車で丘を下り、旅路へと戻っていく私であった。


