くらがり渓谷訪問~ 本宮山ヒルクライムから一夜明けて。さて、今日はどこを走ろうか。
昨日がっつり脚を使ったから、今日はのんびり、まったりモードで平地を走りたい。
宿泊したJR三河安城駅付近のホテルからは、知多半島が近い。そっちの方に行ってみるか。
ただ、知多半島をぐるっと一周する、いわゆる「チタイチ」ルートはハードすぎる。
それに、おそらく半島の根元は普通の市街地であろう。風光明媚な海岸の景色が堪能できるのは、半島の先っぽのほうにちがいない。
そこで、半島方面のJR終着駅「武豊駅」まで輪行で向かい、そこから半島の東海岸沿いを走り、師崎市の羽豆岬を経由して、西海岸沿いに抜けていくコースを設定した。
半島の先端に比較的近い内海市まで行けば名鉄知多新線が通じているので、そこをゴールにしてもよし。脚に余裕があれば、もうちょい根元のほうまで向かい、常滑市まで走っても良い。常滑は、名古屋とセントレア空港結ぶ名鉄空港線が通っており、それに乗れば帰りの新幹線との接続至便だ。
そういうわけで、輪行旅行のライド二日目、やってきましたJR武豊駅。
ここから岬に達するまで、ひたすら南下していけば良い。
走り始めてしばらくはフツーの市街が続くが、次第にリゾート的な外観のカフェなどがポツポツ現れ、海岸が近いことが知れる。そのまま先にすすむと、長大なコンクリ堤防がドーンと現れた。
このあたりから、周囲の風景は鄙びた感が出てくる。ただし、交通量は意外と多い。半島先端エリアは鉄道が通じていいないので、全般車社会なのだろう。
「チタイチ」ルートを走るロード乗りがシュカシュカ追い抜いていくが、気にしない。マイペースで進む。ただ、強い追い風なので、意外と快調だ。
岬が近づくにつれ、風圧がいや増してくる。今は追い風だから歓迎だが、岬を越えて向きを変えると、強烈な向かい風になるのでは・・ちょっとイヤな予感がした。その懸念は現実のものとなるのだが、この時は深く考えず、岬を目指した。
半島先端の師崎市街を抜けて、羽豆岬到着。
ちなみに、岬の先端はすごい風。「寒風吹きすさぶ」という表現がぴったり。寒い寒い。
昨日の本宮山ヒルクライムでの反省から、本日は補給食たっぷり用意。物陰で風を避けてシリアルバーをモグモグ。補給食の封を開ける際、手袋を外すと、とたんに手袋が風に持っていかれそうになった。ヤバイヤバイ。こんな寒風の中、手袋なしじゃ走れんぞ。
風に十分気をつけつつ、補給完了。ライド再開。
とりあえず、ルートの折り返し地点といえる岬を通過したので、あとは半島の西側をたどって内地方面に向かうだけだ。昼が近いし、とりあえず最も近い町、内海まで走って昼飯にするか。
そう考えて、さっそうと走り出したものの、想像以上に向かい風がキツイ。
いや、これすごいぞ。真正面から突風が吹きつけると、ペダルを踏んでいるのに、ブレーキをかけたように停止してしまう。
砂浜付近では、道路にできた砂だまりから、砂粒が拭き上げ、顔面を襲う。ケホッ、ケホッ。
往路とは打って変わって、いきなりのハードモード。
漕いでも漕いでも、全然進まん。なんだこれ。これは内海をゴールとするしかないか。
昼が近づいてくると、反対車線にローディが増えてきた。数人がかりのトレインが何本も通り過ぎる。
向こうは強烈な追い風なので、ゆるポタ勢までえらく快調そう。おそらく、岬付近に散在する海鮮系のお店でなかよくランチなんだろうな。ただ、帰りは一転向かい風なので、熾烈な先頭の譲り合いバトルになるだろうw
そんなことを考えていると、こちらの腹も減ってきた。内海手前で見つけた、リゾート施設内のレストランで昼食。バイクラックがあったのでフラッと立ち寄ったが、これが大あたり。ビュッフェ形式で好きなだけ食べられた。カレーも食べたので、それはまたカレー記事にまとめよう。
いやあ、食った食った。しかし、これだけ食ってしまった以上、カロリー消費しないと・・そういう思いが湧き上がってきた。
スマホ地図でこの先のルートを見ると、もう少し行けば、海岸から離れるようだ。内陸なら、ここまで強烈な向かい風は無かろう。そう考えて、内海の先、常滑をゴールに定めた。
そうは言ってもしばらくは海岸沿いの道が続く。逆風にさらされつつ「もうしばらくの辛抱だ」と己に言い聞かせ、ペダルにトルクをかけ続ける。
ようやく道路が内陸方向に入って行った際にはホッとした。海岸から離れると風は各段に弱くなる(とはいっても、向かい風ではあるが)。
古い町の中を通り、田園地帯を抜けて、ふたたび道路は海岸に出てきた。海の向こうに中部セントレア空港へと伸びる長大な橋が見える。
このあたりまで来ると、風はだいぶ弱くなってきた。だんだん景色が市街化していき、常滑市入り。
後は道なりにゆるゆる進んでいくと、常滑の中心街に出てきた。
さて、常滑というと「常滑焼」が有名。それに関連する観光スポットは無いのかとスマホで調べてみたところ、窯元と直売所が集まっているエリアがあるらしい。ゴール前に、そちらもサラッと見ていくか。
その観光スポットは、市街の中の、周囲から隔絶したような小高い小丘の上にあり、短い激坂を登って到達。
窯元が集まる丘は小さく、ごくささやかな観光スポットだが、こんなところにも外国人観光客の姿が。最近ごくローカルな観光地に行っても、外国人の姿をよく見る。インバウンドが地方にも浸透してきていることを感じる。
そして、ゴールの常滑駅到着。
昨日の本宮山と、今日の知多半島、イイ感じで三河地方のサイクリングスポットを走ることができた。
折りたたみ自転車カラクル、昨日今日と、良く走ってくれたよ。
本年最終にふさわしいライドになった。
▼ 2024年しめくくり自転車旅 二日目12月29日(後編)走行ルート
(2024年しめくくり自転車旅 了)