以前予告した通り、そろそろ、新たに購入した折りたたみ小径車「KARACLE(カラクル)」について書いてみよう。
今回は、まず購入に至った動機から。
ことの発端は2年半以上前のこと。
年老いた両親が、それぞれ長期入院~退院を繰り返したのちに、高齢者向けの施設に入ることになった。その施設が、鉄道駅からそこそこ離れていた。
駅から歩くと、30分はかかる。
そのため、用事が生じると、当初は駅からバスに乗り継いで施設に向かっていた。
ただし、施設最寄りのバス停は施設から徒歩10分ほど離れたところにある。待ち時間等を考慮に入れると、歩きと大差ないことに気づき、次第に駅から歩いて施設まで向かうようになった。
歩くと、往復で1時間もかかる。自転車があれば、あっという間なのに・・。時間もったいないな~。歩くたびにそう思っていた。
そこで考えたのが、軽く、小さく折りたためて、輪行がしやすい小型の自転車の購入。
具体的には、DAHONの「K3」、ルノーの「ULTRA LIGHT7」といった16インチの折りたたみ自転車。あと、大穴としてパシフィックの「キャリーミー」も候補に入れた。
既に自転車はロードバイクと、20インチの折りたたみ自転車の2台を保有している。それらよりもさらに小さく、取り回しのしやすい小型自転車であれば、施設訪問のみならず、近場でのちょっとした輪行ポタなども気軽に楽しめそうだ。
大・中・小、それぞれキャラクターの違った自転車が自宅にあるのというも、面白そう。
そんなメリットを頭に浮かべて検討を進めていたのだが、当時はコロナ禍。両親の入っている施設の訪問制限が厳しくなり、結果ほとんど訪問ができない状況となってしまった。
そうなると、検討はいったんペンディングだ。新たな自転車を購入せぬまま、月日は流れた。
面会制限続く中、満足に会えない状況を経て、母親は他界した。
しかし、父はその後も施設に居住している。次第にコロナは沈静化し、施設も面会を受け付けてくれるようになった。
コロナ禍の時期に親にほとんど会えなかった埋め合わせとして、定期的に施設を訪問するようにした。
ただ、駅から徒歩で何度も往復するうちに、ふたたび「往復1時間がもったいない」という気持ちが頭をもたげてきた。
さらに言えば、自転車があれば、施設を訪問した後、ポタに移行することだってできる。
やはり、輪行しやすい小型の折りたたみ自転車、欲しいな・・そういう思いが募り、検討を再開。
なお、検討を一時棚上げしていた間に、ロードバイクの発送ができる「サイクリングヤマト便」が廃止されたり、一部のJR特急で全席指定化がすすめられたりと、ロードバイクでの自転車旅がしにくくなる環境の変化があった。
そこで考えた。
軽くて、小さくたためて輪行がしやすく、それでいてロードバイクのように長距離ライドもできる自転車はないか、と。
長距離を走るなら、16インチはさすがに小さすぎる。
しかし、20インチならそこそこのロングライドは可能だ(元から保有している20インチ車で何度も輪行旅行を経験している)。
では、20インチで極力小さく折りたためる自転車はないか?
検討の方向を修正し、行きついたのが、KARACLE(カラクル)であったというわけ。
ただ、実際に購入に至るまで、一つの迷いがあった。
というのも、上記の通り、私は20インチの折りたたみ自転車を既に1台所有している。もろ、キャラかぶりする。
もちろん畳んだ寸法はカラクルのほうがずっと小さい。重量も軽い。
しかし、同じサイズ感の自転車を二つ所有する必要があるのか。
ここについては、いろいろ悩んだ。
では、なぜ、結局カラカル購入に踏み切ったのか。それは・・・
(次回に続く)

