旅行二日目。
輪行形態でホテルの部屋に持ち込んだ自転車を、チェックアウト後、ふたたび組立て。8時半ごろ出発。
それにしても、朝から暑い。本当に11月かよ。
一応夏用の長袖ジャージも持ってきていたのは、正解であった。昨日は昼飯休憩時に、たまらず春秋用から夏用に変えたが、今日は最初から夏用で走ろう。
足慣らしで、近辺を適当にぐるっと走ったのち、「オレンジロード」なる名称の道路を目指した。
観光道路ぽい名称だが、浜名湖一周=ハマイチの公式パンフでは触れられていない。ちょっと謎めいた道だ。
地図で見ると、浜名湖の西側を、グネグネしながら伸びている。その形状からして、山肌沿いの道路ではなかろうか。高台を走るなら、眺めはいいに違いない。
さらに、昨日のハマイチ走行において、ルートを見失い、パスしてしまった浜名湖北西の三ケ日(みっかび)の町へと続いている。加えて、三ケ日に出れば、県境を越えて豊橋方面に抜ける国道362号へアクセスできる。
なにかと好都合なオレンジロード。足慣らし後に、その突端にとりついた。最初は普通の道であったが、進むうちに、風景は山間のものになっていった。
道の両側には、ミカン畑がちらほら現れる。なるほど、道路名の由来がわかった。
山の中に入るにつれ、交通量はぐんぐん減っていく。とても走りやすい(※途中、ダンプが出入りする砂置き場があるので、その付近だけ要注意)。
しっかりとアップダウンがあるのもうれしい。昨日のハマイチは、平坦中心だったので、少々物足らなさを感じないでもなかった。やっぱりライドには起伏が必要だ。
幾つかアップダウンをこなしているうちに、オレンジロードの終点、三ケ日の町付近に到達。いや~、オレンジロード、めっちゃいい道、走って正解であった。
ただ、その割にはローディは、すれ違った一人しか見かけなかった。まさに穴場道と言えよう。
さて、湖畔の三ケ日の街で、コンビニ小休止。トイレを済まし、スポドリをボトルに充填、スイーツでエネルギーも補給。いざ、ここから県境の峠越えだ。
三ケ日から西へと延びる国道362号に乗り、山を目指す。しばらくは平たん路を無難に進む。そして道は坂になる。
さほど勾配のある坂ではないが、昨日のハマイチ、そして今朝からのオレンジロードでのアップダウンで疲労がたまったのか、足が回らない。
平たん路では、自分の後ろにぴったりと付いてきた地元ローディがいたが、登りに入ってほどなく、シュカッと私を追い抜いて行った。「こいつ、登り遅ェ~~」って思ったんだろうなw。まあいい、マイペースで登る。
これから向かう静岡と愛知の県境、本坂(ほんざか)峠は、標高380mらしい。神戸でいえば、おおむね岩谷峠クラスだな。
しばらく登ると、唐突にトンネルが現れた。しかし、このトンネルは無視して、上方に続く道へと向かう。
さて、本坂峠クライム、急坂はまるでなく、一定勾配のユルい坂が、くねくね延々続いていく感じ。
ひたすらユル坂を登り、ようやくピークに到達。すると、短いトンネルが現れた。
古いトンネルなので、内部に明かりがない。濃い色のサングラスを付けているので、トンネルに入ると、出口の光以外は、あたり一面真っ暗に。焦る。まあ、ライトをつければいいんだが。
LEDライトの実力を思い知りつつ、トンネルを抜ける。あとはグネグネ道を下るだけ。
勾配がおだやか且つ一定なので、終始落ち着いたヒルクライムであった。車も来ないが、ロード乗りもすれ違った1人しか見なかった。オレンジロードに続き、本坂峠クライムも穴場感のあるルートであった。
本坂峠越えの後は、道なりに西に進み、まず豊川の町に出た。有名な豊川稲荷を訪問。
ただ、神社周辺は人出が多く、道も狭いので、自転車で訪れるのは不向きなスポットだな。正面の門だけ見て、早々に退散。
豊川の街を後にして、ゴールと定めた豊橋を目指す。
豊川~豊橋周辺は交通量が多い。道路と段差のない「平坦自歩道」が整備されているので、主に自歩道徐行でのんびり進む。
時刻は正午過ぎ、さすがにハラも減った。豊橋についたら、地元店のカレーを食べて、今回の旅を締めくくろう。昼飯を目指し、ゆるゆるペダルを踏む。
橋を渡って、豊橋の中心街に入る。
その後、ユニークなカレー専門店を訪問(レポは後日)。腹を満たしてから、豊橋駅へと向かう。
季節外れの暑気の中、二日間、たっぷり走れた。
やっぱり自転車旅は、いいもんだ。