かつての新型コロナ禍において、様々な「自粛」が行われた。
今やコロナはおちつき、自粛に対する反動消費が起きている。いわゆる「リベンジ消費」というやつだ。
旅行などは、自粛リベンジの最たるもの。このところ、一種の旅行ブームが起きている。
それに加えて、昨今の円安で、海外からの観光客も爆増している。
これら影響により、連休前などは、かなり前から予約しておかないと宿の確保が難しくなってきている(あるいは、空き部屋があっても、法外にバカ高い値段がついていたりする)。
また、新幹線などの列車にも混雑がみられる。これは輪行者にとっては望ましくない状況だ。
全般的に、自転車旅行がしづらい状況になってきている。
しかし、それらの問題をかいくぐる方法が無いではない。
まず、宿については、ふたつの回避方法がある。
一つは、早めに自転車旅の計画を立て、宿も早期に予約で押さえておく方法。
これが一番確実ではある。
自転車旅は天候に左右されるが、旅行数日前に天気予報をチェックして、天候があやしければ予約キャンセルして旅行を中止すればよい。
もちろん宿の予約は通常、無料キャンセルできる期間が決まっている。うっかり期限を超えると、ペナルティ料金を取られる危険性がある。とはいえ、デメリットといえばそれだけだ。
次に、人の集まる大都市・観光地以外のホテルを狙うという方法。
中小都市で、特に工業地帯などの「産業の町」は、連休直前であっても、通常価格で部屋が空いていたりする。普段はビジネス客主体なので、連休では逆に客が少なくなるのであろう。
では、そんな見どころのない産業の町に宿泊して、どうするのか?
答えは、見どころのある場所まで自転車で走ればよい、である。
自転車の機動性を活かして、おトクな宿泊を享受したい。
一方、列車、特に新幹線については、早起きして始発に乗るのがベーシックな戦略と言える。
先日の3連休、この方法で新神戸から浜松に向かった。さすが秋の行楽シーズンの連休だけあり、始発でも結構客席は埋まっていたが、輪行するに支障はなかった。
さらに、各停の「こだま」を利用するのも一つの方法だ。
その3連休旅行の帰途において、豊橋で新幹線に乗車したが、「こだま」のためガラ空きであった。停車するたびに客が減り、終点の新大阪に到着するころには、車両は貸し切り状態となった(ちなみに、新大阪で乗り換えた「のぞみ」は混んでいたので、新神戸までデッキスペースにて立って過ごした)。
「こだま」は時間はかかるが、混雑する新幹線で、輪行袋を気にしながら乗るより気が楽だ。
そして、本一冊と飲み物を用意しておき、静かな社内でまったりと過ごせば、これはこれで楽しい。
今後も、旅行熱の盛り上がりに伴う混雑は続くだろうが、うまく回避して、自転車旅を楽しみたい。