まったり巡行

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【まったり自転車】ため池ポタポタ稲美町 <乗り日:2024年6月8日(土)>

週末、たまたま書店でこの本を購入した。

 

地元、兵庫県にまつわる地理雑学本。

 

読み始めて、ほどなく『意外にも、ため池の数が日本一』という項目に出くわした。

 

読み進むと『東播地方にはため池が集中し、日本一の「ため池過密地帯」となっている』と解説されている。

 

たしかに、以前から気になっていたが、GoogleMapで明石以北・以西を見ると、細かなため池がやたら多いのが目に付く。特に稲美町などはため池だらけだ。

 

▼ こんな感じ。ため池多すぎ。

 

しかしまあ、なんと密集度「日本一」とは。

 

このことを知ったも何かの縁、今週末のポタは稲美町方面を流してみることにした。

 

 

 

例によって、折りたたみ自転車カラクルを携え、JR明石駅まで輪行輪行解除した後は、北西方向へと進み稲美町を目指す。

 

件の本には『兵庫県内のため池ランキング』と題する表が掲載されており、貯水面の大きさ、堤体の長さ(池をぐるっと囲む堤防の長さと思われる)の2ジャンルで、稲美町の「加古大池」がトップとなっている(加えて貯水量でも3位につけている)。

 

そんなにデカい池が稲美町にあるのか。これはぜひ見ておかねば。

 

さて、稲美町方面に向かうと、次々と大小様々なため池に出くわす。

 

段々畑のようになったため池。

浮島のあるため池。

広々としたため池だが、この程度の規模だとざらに存在する。

貯水と太陽光パネル発電の、二刀流ため池。

 

こうしてみると、ため池にも、それぞれ個性があるものだな、と思う。

 

大き目の池には周囲に遊歩道が作られていることが多い。ただし、稲美町のそれら遊歩道は、自転車の乗り入れ禁止。そのため、遊歩道入口で池を眺めては、次を目指す。

 

稲美町は一貫して、池周りの車両乗り入れ禁止のようだ。

 

なお、大き目の池は、周囲に堤防が築かれている場合も多い。それらの多くは、周囲の平地よりも池の水面のほうが高い。天井川ならぬ、「天井池」といった感じだ。

 

多数の池を見やりつつ、ついに兵庫県のため界トップランカー、加古大池の入口にたどり着いた。

 

加古大池も、周囲を高い堤防が囲む「天井池」だ。堤防の上へと続くなだらかな坂を進む。

 

加古大池へと伸びる道。なんだか、古墳などの史跡を思わせるたたずまい。

そして、とうとう目にした加古大池。

 

うわ~、広々。甲子園球場12面分の面積を誇るらしい。

 

たしかに、でけ~。

 

歩道のような半島(?)に区切られた向こう側では、ウインドサーフィンの帆がいくつも見える。単なるため池ではなく、スポーツレジャースポットになっているようだ。

 

池の外周、堤防上には周回遊歩道が設けられている。1周3キロらしい。

 

ウォータースポーツもできる、一種の運動公園として地元で親しまれているようだ。

 

それにしても、このデカい加古大池を囲む堤防上の遊歩道も、例によって自転車乗り入れ禁止。しょうがないので、自転車をテクテク押し歩きで進む。

 

ほかの池ならともかく、この長大な遊歩道は、自転車乗り入れOKでいいのではないかな~。

 

テクテク、テクテク。まさか、このまま一周しないと堤防から下に降りられないなんてことは、ないよね・・?

 

やや心配になったところに、、堤防から下に降りるスロープが見つかった。加古大池の堤防歩きはそこで終了(ちなみに、そのスロープから先の道路は、遊歩道+砂利道車道になるようであった)。

 

 

 

加古大池の次は、ため池大国稲美町の、No.2と言いうべき「天満大池」を目指す。こちらは上記ため池ランキングにおいて、貯水面部門で2位、堤体の長さ部門で5位となっている。

 

しかも、この天満大池こそが兵庫県内最古のため池だそうな。

 

天満大池は、加古大池から3キロほど南下したところにある。そちらに向かってペダルを踏む。

 

その3キロのさなかにも、大小幾つものため池がみられる。それらため池を突っ切って、一直線に道路は伸びる。

 

おそらく、ため池が多すぎて、池を避けるのではなく、分断する形で道が作られたのだろう。

 

そして、天満大池到着。

 

思い出した。ここは一度ロードバイクで通りがかったことあるな~。

 

前回来た時は、たしかこのあたりでロードを停めて写真を撮った記憶がある。

 

県内最古の歴史を誇るため池だそうだが、それっぽい雰囲気はない。

 

県内最古の由緒を持つわりには、加古大池にくらべて、地元での扱いはそっけない。加古大池が観光・レジャースポットとして整備されているのとは対照的だ。

 

件の本によれば「675年に作られた」「1300年以上の間、水をたたえ続ける」と紹介されている天満大池、もうちょっとスポット当ててあげてもいいだろうに。

 

まあ、実際のところ、レジャースポット的な加古大池と異なり、天満大池は現役のため池の色合いが強いのかな?

 

そんなことを考えつつ、「日本一のため池過密地帯」を後にした。

 

そして、JR土山駅にて「ため池ポタ」終了。

 

こういうテーマを絞ったライドもいいもんだ。

 

駅前の輪っか状のモニュメントの前にて。