週末、たまたま書店でこの本を購入した。
読み始めて、ほどなく『意外にも、ため池の数が日本一』という項目に出くわした。
読み進むと『東播地方にはため池が集中し、日本一の「ため池過密地帯」となっている』と解説されている。
たしかに、以前から気になっていたが、GoogleMapで明石以北・以西を見ると、細かなため池がやたら多いのが目に付く。特に稲美町などはため池だらけだ。
▼ こんな感じ。ため池多すぎ。
しかしまあ、なんと密集度「日本一」とは。
このことを知ったも何かの縁、今週末のポタは稲美町方面を流してみることにした。
例によって、折りたたみ自転車カラクルを携え、JR明石駅まで輪行。輪行解除した後は、北西方向へと進み稲美町を目指す。
件の本には『兵庫県内のため池ランキング』と題する表が掲載されており、貯水面の大きさ、堤体の長さ(池をぐるっと囲む堤防の長さと思われる)の2ジャンルで、稲美町の「加古大池」がトップとなっている(加えて貯水量でも3位につけている)。
そんなにデカい池が稲美町にあるのか。これはぜひ見ておかねば。
さて、稲美町方面に向かうと、次々と大小様々なため池に出くわす。
こうしてみると、ため池にも、それぞれ個性があるものだな、と思う。
大き目の池には周囲に遊歩道が作られていることが多い。ただし、稲美町のそれら遊歩道は、自転車の乗り入れ禁止。そのため、遊歩道入口で池を眺めては、次を目指す。
なお、大き目の池は、周囲に堤防が築かれている場合も多い。それらの多くは、周囲の平地よりも池の水面のほうが高い。天井川ならぬ、「天井池」といった感じだ。
多数の池を見やりつつ、ついに兵庫県のため界トップランカー、加古大池の入口にたどり着いた。
加古大池も、周囲を高い堤防が囲む「天井池」だ。堤防の上へと続くなだらかな坂を進む。
そして、とうとう目にした加古大池。
たしかに、でけ~。
歩道のような半島(?)に区切られた向こう側では、ウインドサーフィンの帆がいくつも見える。単なるため池ではなく、スポーツレジャースポットになっているようだ。
それにしても、このデカい加古大池を囲む堤防上の遊歩道も、例によって自転車乗り入れ禁止。しょうがないので、自転車をテクテク押し歩きで進む。
ほかの池ならともかく、この長大な遊歩道は、自転車乗り入れOKでいいのではないかな~。
テクテク、テクテク。まさか、このまま一周しないと堤防から下に降りられないなんてことは、ないよね・・?
やや心配になったところに、、堤防から下に降りるスロープが見つかった。加古大池の堤防歩きはそこで終了(ちなみに、そのスロープから先の道路は、遊歩道+砂利道車道になるようであった)。
加古大池の次は、ため池大国稲美町の、No.2と言いうべき「天満大池」を目指す。こちらは上記ため池ランキングにおいて、貯水面部門で2位、堤体の長さ部門で5位となっている。
しかも、この天満大池こそが兵庫県内最古のため池だそうな。
天満大池は、加古大池から3キロほど南下したところにある。そちらに向かってペダルを踏む。
その3キロのさなかにも、大小幾つものため池がみられる。それらため池を突っ切って、一直線に道路は伸びる。
おそらく、ため池が多すぎて、池を避けるのではなく、分断する形で道が作られたのだろう。
そして、天満大池到着。
思い出した。ここは一度ロードバイクで通りがかったことあるな~。
県内最古の由緒を持つわりには、加古大池にくらべて、地元での扱いはそっけない。加古大池が観光・レジャースポットとして整備されているのとは対照的だ。
件の本によれば「675年に作られた」「1300年以上の間、水をたたえ続ける」と紹介されている天満大池、もうちょっとスポット当ててあげてもいいだろうに。
まあ、実際のところ、レジャースポット的な加古大池と異なり、天満大池は現役のため池の色合いが強いのかな?
そんなことを考えつつ、「日本一のため池過密地帯」を後にした。
そして、JR土山駅にて「ため池ポタ」終了。
こういうテーマを絞ったライドもいいもんだ。