まったり巡行

自転車もカレーも投資も、まったり、ゆったり。

【神戸カレー】Swing Ville 【栄】 <食べ日:2024年5月25日(土)>

五月晴れの昼下がり、最近購入した折りたたみ自転車に乗ってポタリング

 

だいぶハラが減ってきた。どこかでランチ休憩を取ろう。

 

しかし、その時走っているのは神戸電鉄神鉄粟生線の沿線。緑ヶ丘から押部谷を通過し、栄駅に差し掛かったあたり。

 

このあたりの神鉄沿線付近は、田園地帯色が強い。

 

ちょい南の木見川を越えたら住宅街が広がるのに、なぜか鉄道近くは昔ながらの風景を頑なに守っている。不思議な住み分け。

 

当然お店も多くはない。神鉄と並行して走る県道わきに、ポツリポツリと存在する程度。コンビニすらほとんど見かけない。

 

そんな場所で、14時過ぎに営業している飲食店があるだろうか。

 

そんなことを考えつつペダルを踏んでいると、目の前に「ランチ」「お食事」と書かれたノボリを多数設置したお店が現れた。

 

このお店を逃してはならぬ。店前に広がる駐車スペースにピットイン。

 

そして、お店の方に目を向けると、そこには全面黒板張り、三角屋根ファサードイカツイ建物があった。

 

真っ黒。一見、飲食店には見えない外観。ランチをアピールするノボリがなければ素通りしていたことであろう。

 

どえらくシック、渋い印象のお店だな。

 

小さめの窓には内側からロールカーテンが下ろされ、中をうかがい知ることができない。

 

正直、やや近づきがたい印象を受ける。

 

しかし、ドアの横にはおすすめと思しきメニュー看板がいくつか設置されており、その中に「エビカレー カツカレー」の文字がある。

 

おお!カレーあるじゃないの。

 

そうなると、近づきがたいとか言っている場合ではない。真っ黒な建物の脇に、オレンジ色の我が自転車を駐輪。そして入口に向かう。

 

入口横の店名看板をよく見ると「Jazz & Coffe」とある。

 

そして、その付近にはジャズライブのお知らせがいくつか掲示されている。どうやら、ライブカフェ&バーのようだ。

 

ほえ~、神戸都心から遠く離れた田園地帯に、ライブバーがあるとは。そのことに驚く。

 

さて、ドアを押して中に入ると、長いカウンターが目に入った。さらに4人掛けのテーブル席もいくつかある。

 

ランチには遅い時間、お店は空いていたので、テーブル席に腰掛ける。

 

そして、日替わりのサービスメニューとして推している「竜田揚げカレー」、さらにアイスコーヒーも注文。

 

まず、アイスコーヒーがやってきた。

 

ト音記号メニュー立てが、音楽系のお店らしくていい感じ。

 

ライド中のアイスコーヒーはうまい。まちがいない。アイスコーヒーを飲みつつ、カレーを待つ。

 

次いでやってきたカレーがこちら。

 

竜田揚げのそばにひっそり鎮座する、揚げたレンコンがチャームポイント。サラダも付いてる。トマトが新鮮でみずみずしい。

 

一目見て、普通のカレーではないことがわかった。

 

カレーソースの色が、明るく、赤っぽい。

 

食べてみると、まるでパスタのボロネーゼを思わせる味わい。さらにクリームチーズのうま味も強い。

 

うまい。うまいぞ。

 

うまいが、しかし、これはカレーなのか。

 

そんな疑問が頭に浮かんだ刹那、ほどよくスパイスの風味が重なってきた。

 

ふ~む、たしかにカレーだわ。

 

「欧風カレー」の欧色を強めた、一種の洋食と言えそうなカレー。

 

まったり濃厚なソースは、サックリアツアツの竜田揚げチキンによく合う。

 

1~2歩横にそれると、もはやカレーではない料理になるような気がする。

 

正直、当初は「音楽主体のお店のランチ営業だし、ごくごく一般的なカレーが出てくるだろうな~」と想像していた。

 

それだけに、このエッジの効いた一皿は想定外。

 

カレーのユニークさが強く印象に残った。

 

飲食店が少ない場所に、こんなに個性的でおいしいカレーが潜んでいようとは。

 

いやはや、わからんもんだ。

 

このカレーに出会えただけで、この日のポタは大成功であった。