暑い。暑い。
真夏。真夏。
もう9月も半ばなのに、なんだこの気温は。今年の秋は、来るつもりないのか。
そんなことをつぶやきつつ、町乗り用自転車で、強烈な太陽光線降り注ぐ和田岬を走る。
本日は用事があり、朝から自転車で近場にでかけた。
用事を済ませ、真っすぐ帰ればよさそうなものだが、自転車に乗ると、暑いとわかっていつつも、つい寄り道・回り道してしまう。
そして、フラフラと和田岬の方面に出てきた。
自転車をこいだせいか、小腹が減ってきた。
時刻は午前11時半過ぎ。
少々早いが、昼飯にしよう。
JR和田岬駅の近くで、「ランチ」のノボリを立てているレストラン?食堂?を見つけたので、そちらで食べることにした。
和田岬には、三菱重工や三菱電機、神戸造船をはじめとする、三菱系の巨大工場が密集している。正午前だが、そちらの工場街からポツリポツリと人が流れてきては、このお店に吸い込まれている。
工場内にも大食堂はあるのだろうが、おそらく仕事の都合等で、早めにご飯を食べる人たちが、場外のお店に流れてきているのだろう。
お店の前に自転車を駐輪し、自分もその人の流れに混じって、そのお店「レストラン みよし」へ向かう。
お店に入ろうとすると、内側からドアが開き、おかみさんと思しき方が「カウンター席空いてま~す」と私をいざなう。新客がドアに近づくたびに、これを行っているようだ。
言われるままにカウンターに座る。
メニューを見る限り、揚げ物系を得意とする洋食系食堂のようだ。
こういうお店に入った場合、カツカレーを注文することが多いのだが、今日はあまりの暑さでへばり気味。そこに揚げものは少々キビシイ。
無理せずにフツーの「カレーライス」を注文。
すると、副菜として、生卵かサラダか、選択するように言われた。そこでサラダを選択。
待ちつつ、店内を見渡す。カウンター席、テーブル席、この時間から結構埋まっている。
さらに、テイクアウトにも力を入れているらしく、持ち帰りの注文電話も次々と入ってくる。調理場フル回転。
このスリーダイヤの企業城下町で、昔から従業員の胃袋を満たしてきたお店なのだろうな~。
そんなことを考えているうちに、カレー一式がお盆に乗って到着。
おお、みそ汁も付いているぞ。これで680円は安い。
なみなみとお皿を満たすルーをスプーンですくい、ごはんとともに食べる。
予想していた通りの、食堂系カレー。
欧風とか、インドとかでない。日本に土着して、そのままなじんでしまったカレー。
福神漬けですら茶色く、そのヴィジュアルは詫び錆びすら感じさせる。
日本食、定食としてのカレー。
だから味噌汁にも合う。
ごまドレッシングがかかったサラダにも合う。
働いている日の昼飯には、こういう飾らない、普段着的なカレーのほうが良さそうだ。
カレーを食べ進み、サラダをはさみ、みそ汁をすすり、またカレーに戻る。安定の三角食べ。
そして、あっという間に完食。
食べている間にも、店内に新たな客が入り、食べ終えてはいそいそと出ていく。
こういう忙しいお店に長居してはいけない。
お冷をグイッと飲み干して、9月の炎天下へと戻っていく私であった。