9月半ばの3連休を使って、泊りがけの近場自転車旅行に出かけた。
その旅行詳細は改めて記事にまとめるとして、今回はその旅行の締めくくりに食べたカレーについて書いてみよう。
一泊終えて、旅行の二日目。朝からペダルを踏み続け、昼前にゴールと定めた姫路の町にたどり着いた。
後は自転車を輪行袋に詰め込んで、電車に乗って帰るだけだ。
さて、帰路に就く前に、昼飯を済ませてしまおう。
今回の小旅行をカレーで締めくくりたいな・・そう考えつつ、JR姫路駅の近辺をゆるゆる走行していると、ちょうどよいことに「カレー」と書かれた小さな袖看板を見つけた。
その看板のお店に近づくと、おや、見覚えのある店名が目に入った。
かつてJR神戸駅(の駅舎内飲食街)にもあった「モジャカレー」じゃないか。「ねぎビーフカレー」が不動の看板メニューであった。
JR神戸のモジャカレーは、店名を「モジャールカレー」と若干変えてJR兵庫駅近辺に移転独立。
なお、元々のモジャカレーのほうは、旧神戸店のほかに、新大阪と姫路に店舗が存在することは知っていた。いま目にしているのは、その姫路店のほうだ。
ただ、知ってはいたが、これまで訪れたことはなかった。
なにせ、JR兵庫のモジャールカレーが自宅から近い。ねぎビーフカレーを目当てに時々訪れており、同系統の店舗に興味を持つことはなかった為である。
しかし、今日ここで出くわしたのも一つの機会。姫路店舗のねぎビーフカレーを食べてみようじゃないか。
自転車を駐輪場に止めたのちに、姫路のモジャカレーの店内に足を踏み入れた。
店内はこじんまりしており、U字型のカウンターテーブルがあるのみ(牛丼店などで時々目にする、あの形式だ)。カウンター沿いに並ぶスツールは10席ほどだろうか。
U字の中を通ってきた店員さんに、迷わず「ねぎビーフカレー」をオーダー。辛さ、ご飯の量はいずれも「ふつう」で注文する。
今回の旅行を頭の中で思い返しつつ、待つことしばし。
やってきたねぎビーフカレーを一目見て、いつも兵庫で食べているものとは違うと感じた。
兵庫のルーはタプタプとした液体状だが、姫路のルーは幾分とろみがついている。
主役のビーフの煮あがり方も、少し違うように見える。
あと、付け合わせも異なる。兵庫は赤い福神漬けとラッキョウに対し、姫路は茶色いタイプの福神漬けだ。
おそらく兵庫と同じものが出てくると想像していたので、これらの違いは予想外であった。
そうなると、味も違ってくるに違いない。俄然興味が湧き、姫路流ねぎビーフカレーを食べ始めた。
家庭カレー風の優しい味わい、スパイスの中に甘さを感じさせるところは姫路も兵庫も同じだ。
しかし、姫路はとろみがある分、ちょっと味わいが違う。
家庭カレー要素は、姫路のほうが強い気がした。
これはこれでおいしい。
あと、付け合わせが違うと、味の印象も異なってくる。姫路の茶色い福神漬けは、家庭カレー的な要素にすんなりなじむ。
兵庫と姫路でこれだけ違うということは、新大阪のモジャカレーも独自の味わいがあるのだろうか。
厳密に言えば、姫路と新大阪は「モジャカレー」、兵庫は「モジャールカレー」なので、兵庫は毛色が違うのは当然か。
では、新大阪は姫路と同一の味なのだろうか。
気になる。
新大阪のモジャカレーも、いずれ食べてみよう・・そんな決心を固めつつ、姫路のねぎビーフカレーを平らげた。
真夏のように暑い日のサイクリングでへばり気味の体に、みるみるエネルギーが充填されていくように感じた。