前回記事に書いた通り、先週、初めて自転車のレースイベントに出場してみた。
会場は播磨方面だ。
本当はクルマで行くのがベストであろうことは想像がつく。
移動にまつわる労力を軽減できる。また手荷物保管場所にもなる。
しかし、私はあいにくとクルマは持ってない。
Timesカーシェアで行くことも考えたが、以下の理由からあきらめた。
到着予定時間から逆算すると、なんと4時起きしなければいけない。
休日の早起きは超々苦手な私が、慣れぬ早朝(というか、普段の感覚から言えば深夜)に無理やり起床し、眠気の抜けぬまま、土地勘のない道でクルマを走らせる・・
これは、とても危ない気がする。
さらには、馴染みのないエリアの道経由なので、所要時間も読みづらい。
安全第一。
そして時間も読める、輪行&自走で向かうことにした。
当日、4時起き。5時頃には自宅から輪行袋を抱えて出発。駅に向かう。
新開地経由で神戸電鉄に乗り換え、粟生へ。
粟生で輪行解除して、自転車を走らせよう。
そのように、プランを立てた。
さて。
少年期に神鉄粟生線沿線の住人であった私にとって「粟生」は馴染みのある地名といええる。
高校時代の帰宅時は、よく「粟生行き」の電車を利用したものだ(もちろん志染行き等の場合もあるが)。
つまりは、通学は神戸都心方向への上りというわけで、反対側のターミナル、粟生そのものには、全くゆかりがない。
たまーに(多分10年に1度くらいの割合)何らかの用事で粟生を通りがかった記憶があるが「何もないところ」という印象しか残っていない。
そもそも、粟生線下りの拠点駅は「小野駅」だと思う。駅ビル付きの、粟生線随一の立派な駅舎がそのことを如実に物語っている。
ただ、JR加古川線と北条鉄道に接続する意味合いから、ちょいと小野から線路を延ばして、粟生が終着駅になったに過ぎない、と感じる。
加古川線、北条鉄道は、いずれ劣らぬ田舎のローカル線。1~2両編成で走っているイメージだ。
そのため、乗り換えターミナルとはいえ、駅自体は殺風景にして簡素。駅舎も鄙びたこじんまりしたものであった。
・・私の記憶の中では。
ところが、この旅訪れたところ、粟生駅は知らぬまに立派になっていた。
▼ 欧州テイストのきれいな駅舎。なぜか一部要塞風。
▼ そして、見よ!
屋根あり、垂直壁ありの空間が広々と!
まるで「輪行作業スペースとして活用してください」と言わんばかりのレイアウトだ。
駅舎(改札外から利用可能)には清潔なトイレもある。
今回の訪問時は営業時間外だったが、日中はカフェベーカリーも営業しているようだ。
(※ただし、コンビニは近くにないので要注意。)
うむむ。これを見せられると、今度は輪行ポタリングしに来たくなるではないか。
こちらのそんな胸中を読んだのように
▼ ほいっ、小野市観光マップ(粟生駅は小野市内にある)
神鉄沿線を離れて幾星霜。
とっくに神鉄とは縁が切れ、ましてや下りの最果て、粟生には一生行くこともあるまいと漠然と考えていた。
しかし、今、いる。
これも自転車に乗り始めたからこその縁。
また来よう。
そんなことを考えつつ、「輪行作業スペース」で、逆さにした自転車にホイールを取り付けた。