昭和の色合いが色濃く残る町、新開地~湊川。
これまで、あまりなじみの無かったエリア。
しかし、しばらく前に湊川のカレー店を訪問した時に、このエリアが意外と広く、そして深みのある町であることを感じた。
そこで、折りたたみ自転車で出かけた際、用事と用事の合間にこのあたりを再訪してみた。
新開地は駅周辺こそ多少は訪れることもあるが、大開通りを挟んで北に伸びる商店街の方面は、思えばほとんど足を踏み入れたことがない。
自転車をゆるゆる漕いで、未知の新開地の北エリアをブラブラ。
そのうち、アーケード商店街に出たので、押し歩きで北に向かう。商店街の端に達すると、広い公園が眼前に開けた。湊川公園だ。
公園入口付近には、戦前は大スターだったという楠公様(楠木正成)の迫力ある騎馬像がそびえる。
公園の向こう側には湊川の商店街のアーケードが見える。ほう、新開地と湊川の町ってこういう風に繋がっていたんだな・・今更ながら、そんなことを知る。
さて、帰るか・・と車輪を返したとき、公園に面した商店街の出口の、年季の入ったうどん店がフト目に入った。
そういえば、昼飯がまだだったな。何気なく店頭のショーケースを見ると、おや、カレーライスのサンプルが一番上に置かれている。
むむっ?カレー推しの店なのか??
そうなると、食べねばなるまい。開け放たれたお店の引き戸をくぐる。
店内は、13時過ぎているが席は結構埋まっている。客の年齢層は高め、というか、かなり高い。
なかなかに年季を感じさせる店内、入口上のテレビでは、吉本新喜劇が流れている。ここでは、昭和の時間が流れている。
さっそくカレーライスを注文。
最初、熱いお茶がでてきたが、カレーを注文すると、お冷が出てきた。この気遣い、すばらしい。
TVの吉本を眺めつつ、待つことしばし。
出てきたカレーは、屋や深みのある皿に、ルーがタプタプ。タプタプ。
深い色合いのカレーソースに、予め添えられた福神漬け。
ごはんの白と、褐色のソースに、アクセントの赤。
まさにカレーのお手本。いいね~。
一口食べると、まず感じるのは、スパイシーさよりも、グッと深い酸味。
この味、洋風カレーとも、インネパカレーとも、家庭カレーとも違う。
うどん・そば屋さんのカレーは独特のおいしさがある。
カレー南蛮のスープに用いることを前提に味付けされているからであろうか。
豚バラスライスのビロビロした食感もうれしい。
期待通りの味、あっという間に平らげてしまった。
さて、このカレー、価格はなんとなんと450円であった。
すばらしいコスパ。おそらく、地元で昭和のころから、長く愛されているカレーなんだろうな~。
(おまけ)