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【神戸カレー】和心鶴々(なごみつるつる)【板宿】<食べ日:2023年12月29日(金)>

ネットのローカルニュースで、板宿に新たなカレー店ができたとの情報をキャッチし、冬休み初日に訪ねてみた。

 

ところが、目当てのカレー店はすでに年内の営業終了のようで、扉は固く閉ざされていた。

 

まあ、年末だしね。ある程度予想はしていた。年明けに出直そう。

 

気持ち的には、あっさりあきらめ、お店を後にした。

 

ところが、胃袋が「カレー食べたい」モードになっており、おさまりが付かない状態となってしまった。

 

どこかにカレーはないかと板宿商店街あたりをぶらついていると、ちょうどよいことに「カレーうどん」のノボリが目に留まった。

 

これは今年最後の、カレー神の導きに違いない。

 

というわけで、そのノボリの立っていたうどん店「和心鶴々」に入店。

 

やや高級なうどん店といった感じ。「カレーうどん」のノボリが元気よく翻っていた。

 

店内は結構広く、二人掛けや四人掛けのテーブルが10台以上は置かれている。

 

さらに、一人客用に、ホールの真ん中に大テーブルが置かれている。

 

時刻は13時過ぎながら、多くの席が埋まっている。さらには、次々と客が入ってくる。地元の人気店のようだ。

 

案内された大テーブルの一席につき、メニューを眺める。

 

「すじ肉カレーうどん」「海老カレーうどん」、さらには「とんかつカレーうどん」といった文字が見える。ノボリでアピールするだけあり、カレーに相当力を入れている様子がうかがえる。

 

しかし、初来店で、そういう応用編に挑むのは恐れ多い。そう考え、シンプルな「カレーうどん」を注文。

 

これが今年食す最後のカレーうどんになるであろう・・そんなことを考えながら、待つことしばし。

 

紙エプロンを伴って、褐色の一杯がやってきた。

 

なぜか空のお茶碗がついてきた。なんだろう。取り皿的なもの?

 

さてさて・・と、箸でうどんをつつきにかかる。

 

そしてうどんを持ち上げようとして、ちょっと驚く。

 

重い。

 

想像以上の力でうどんをどんぶりから引きずりださねばならない。

 

いや、別にうどんが太くて重いわけではない。カレーつゆが絡みまくっているのだ。

 

世のカレーうどんは、つゆがさらさら気味のものもあれば、逆にねっとりしているものもある。こちらのカレーうどんは後者の最右翼といったところだ。

 

このカレーつゆ、とにかく濃い。その分、粘度が高い。

 

とろみが強いと、熱が逃げず、アツアツだ。

 

当初、なぜ取り皿が付いてきたのかと思ったが、重量と熱さゆえ、いったん取りおいて冷ます必要がある。

 

表面に彩を添える細ネギに加えて、つゆの中には、薄く刻まれた玉ねぎがたっぷり。

 

私は常日頃「ネギこそカレーうどんの隠れた主役」と考えているので、これはうれしい展開だ。

 

もちろん、豚肉も合間に存在をしっかり主張する。

 

フーフー言いながら食べているうちに、つゆの表面にはうっすら膜が形成されてきた。すんげぇ、濃い。

 

でも、この濃さは、うまい。

 

結局、つゆまで完食。

 

今年のカレーうどんをしめくくるにふさわしい一杯であった。