すぐ近くに存在し、何度も前を通るが、なんとなく縁のないお店というものが存在する。
今回訪れた「カフェ三番館 江坂公園店」も、そんなお店の一つ。
職場の事務所から近く、それゆえお店の前を通り過ぎることは、これまで何度もあった。
ランチメニューとしてカレーがあることも、店外に置かれたメニュー看板を見て、知っていた。
ただし「行こうと思えば、いつでも行ける」という気持ちが先に立ち、お店の中にはいることは、ついぞなかった。
そもそも、出社時の昼休みは、「もう一つの仕事」である株価のチェックと注文実行の貴重な機会。外出することもなく、あらかじめ用意のパン2個をかじりつつスマホを眺めるのが通例だ。
「行こうと思えば、いつでも行ける」、つまりは「行かない」という状況が続いていた。
しかし、その日はたまたま仕事の都合で、昼休み前後に少し外出する用事があった。それゆえ、昼飯用のパンも持ってきていない。
時は来た!それだけだ。
あのお店行ってみるか、と思い立った。
13時過ぎにお店に入る。
近代的なチェーン店カフェの外観から、スタバ等にならったセルフ方式のお店かと思っていたが、実際には通常の喫茶店方式であった。
店内のテーブルは、8~9割かた埋まっていた。駅近、さらに江坂のランドマーク的な公園に隣接しており、人気あるお店のようだ。
案内された席に付き、カレーのランチセットを注文する。
メニューの説明によれば、カレーに、コーヒー、サラダ、さらにはなぜかみそ汁も付くようだ。
そして、待っている間に、スマホでこのお店「カフェ 三番館」について調べる。
公式サイトによれば、大阪府下に10店舗あまりを展開する、ローカルチェーン店とのこと(別ブランド店舗含む)。
「サイフォン式珈琲」がお店の看板商品という。コーヒーが含まれるセットを注文して正解であったな・・そんなことを考えつつ、待つことしばし。カレーセットが手元に到着した。
さて、まずはカレーから。
具はほとんど見当たらず、ほぼプレーンカレーだ。
とろみ強めで、ポテッとした食感のルーはごはんによく絡む。
甘口カレーというほどではないが、辛さは控え目。
誰もが好きな、日本の喫茶店の軽食カレー。
後味として、ほんのりスパイシーな風味が漂う。
平日、仕事の合間に食べるランチとしては、個性派よりも、こういう定番フォーマットのカレーのほうが心安らぐように思う。
合間に食べるサラダはレタス・リーフ主体。胡麻ドレッシングの甘味が、カレーによく合う。
ただ、みそ汁は、どのタイミングで食べればよいのだろう。戸惑う。
結局、カレーの合間にサラダをはさみ、みそ汁は最後に平らげた。カレーにマッチするかどうかはともかく、具がたくさん入った、本格的でおいしいみそ汁であった。
〆のコーヒーは当然のように、本格的にうまい。鼻に抜ける香りが香ばしい。
普段の出社時は、パン2個で昼飯を済ます私にとって、いつにない豪華なカレーランチであった。