その週末、用事がらみで朝から電車・バスを乗り継いで神戸市西区の南端、玉津エリアに赴いた。
いくつか用事を済ませた昼下がり。しかし昼飯は済ませていない。
そんな空腹状態で、そぼ降る雨の中、徒歩で明石中心街までたどり着いた。
なかなかヘヴィモードな休日だわい。
こんな時、気力・体力を回復するには、カレーしかあるまい。
そう考えた私は、未だ見ぬカレーを求めて、明石駅に向かった。
さて、明石駅の高架下は「ピオレ明石」という、2フロアの小ぶりな商業施設となっている。
Googleマップによると、この中にカレー店があるという。
1階のスイーツやお惣菜などを中心とした、いわばデパ地下的な空間を進むと、フロアの中ほどで、突如カレースタンドに行き当たった。
お店の名を「神戸居留地オリエンタルカレー」という。
オープンでカジュアルな外観。気軽に立ち寄れる雰囲気。
まずは食券を求め、券売機に向かった。
そこで、我が目を疑った。
券売機のボタン並びの最上段左端、メインメニューの指定席。
そこには「一番人気」と付記され「神戸ビーフカレー 1,290円」とあった。
ええっ!カレースタンドで千円オーバー!?
これはさすがに予想していなかった。
さらによく見ると、ベーシックメニューらしき、店名を冠した「オリエンタルカレー 490円」というのもある。
値段の落差が大きすぎる。
こいつは・・・迷うなぁ~
お財布にやさしい基本メニューを選ぶべきか、それとも豪華イチオシ看板メニューをとるべきか。
まあ、今日は朝から電車やバスを乗り継いで、用事をこなして頑張ったし。神戸ビーフ食べちゃうか。
思い切って「神戸ビーフカレー」の食券を購入。
カウンター席につき、食券を差し出すと、すぐにカレーはやってきた。
見た目はスタンダードなビーフカレーだ。
特にお皿が大きいわけでも、特段深いわけでもない。正直、この時点では1290円は高いような気がした。
さて、まずごはんとルーを一口。
辛さはほとんど感じない。むしろ、ほんのり甘味さえ感じさせる。
デミグラスソース寄りの味わいで勝負する洋食カレーだ。
パクパク食べられる。まったりとしたうまみが、すきっ腹にしみわたる。
いつものペースで食べすすむと、やや!?
お皿の底から、肉がたくさん出てきたぞ。
ルーの中に肉が浮かぶのではなく、肉の隙間にルーが流れている感じ。
最後にライスが余り気味になるというのは、ままある話だが、肉が余るとは!
しかも神戸ビーフだ。
こんな贅沢なカレーがあるだろうか。
最後は牛肉をがっつりほおばりながら、平らげた。
たしかに、これは千円オーバーの価値があるわ。
日常的にこのお店を利用するなら、基本メニューのオリエンタルカレーだろう。
しかし、機会あって立ち寄り、今、この一皿にすべてを賭ける!というシチュエーションの場合は、「神戸ビーフカレー」一択。
まちがいない。