所用あり、仕事の休みをとった金曜日、朝から明石方面に向かった。
明石駅近辺でカーシェアの車を借りて出かけ、用事を済ませて駅前に戻ってきたのがお昼前。
腹も減ったし、カレーでも食べるか。
明石のカレーといえば、駅の商業施設「piole(ピオレ)」内にある「神戸居留地オリエンタルカレー」がマイ定番だ。
でも、明石ほどの町、他にも探せばあるだろう・・そう考え、未だ見ぬカレーを探し、明石の町を、我行かん。
まず目についたのが、カーシェアステーション近辺で見つけた居酒屋。店頭の手書き看板で、ランチメニューとしてカレーを推している。しめしめと入口に向かい、近くから看板をよくよく見ると、カレーは「火・水・木」限定と書いてある。金曜は無いのか~。残念と言い残し、立ち去る。
次いで、明石公園のカフェテラスを目指した。そこにカレーがあるとの情報は得ていた。しかし、たどり着き、注文カウンターのメニューを見ると、カレーの上には「SOLD OUT」と貼り紙が・・。無念とつぶやきつつ、立ち去る。
しかたがないので、定番のオリエンタルカレーを目指し、ピオレに足を向けた。ところが・・オリエンタルカレーはえらく混んでいた。思えば、これまで平日お昼時ににオリエンタルカレーを訪れたことはなかった。こんなに人気だったのか。真の実力を思い知った。待つのもなんなので、立ち去る。
「なんてカレー運のない日なのだ」嘆きつつ、ピオレの中を通り抜け、東側から外に出ようとしたところ・・・フト、カレーが目の端をかすめたように思えた。
足をとめて周囲を確認すると、ピオレの東入口にある焼鳥居酒屋がランチメニューを入口に小さく掲示しており、その中にカレーの写真があった。
おお、これは天与のカレー。吸い込まれるようにお店に入る。
お店中ほどの二人掛けテーブルについて、周囲を見渡す。
店内には懐かしの黄色いビールケースが置かれていたりと、もろ昭和な居酒屋の雰囲気。近年多くみられる、ことさら昭和レトロを演出した居酒屋ではなく、ナチュラル昭和。へ~、ピオレにこんな空間があったのか。
カレーメニューは、チキンカツカレーとトンカツカレーがあるが、焼鳥店ゆえ、ここはチキンカツをチョイス。
さらに、お冷か、お茶、どちらが良いか尋ねられる。やっぱりカレーはお冷だよね~。
お冷でのどを潤しつつ、待つことしばし。到着したカレーがこちら。
ほほう、サラダも付いているじゃないか。これで850円はお得感がある。
まず、カレーとごはんのみで一口。
ルーのねっとりとしたドロリ感、いいね~。
見た目通り、酸味の効いた、濃厚な味わい。
小皿でたっぷりと供された真っ赤・・というか、深い紅色の福神漬け、ごはんの上に一気投下。
濃いカレーが、福神漬けによく似合う。
そして、カツは肉厚タイプではなく、厚み5ミリ程度と薄め。クリスピーにカレーに絡むタイプのカツだ。
粘度のあるルーと、シャクシャクとしたカツの組み合わせがウマい。
度重なる挫折の末にたどり着いた、カレーの味わいに、満足。