ここ1年ほどテレワーク主体で、時折出社する形で勤務している。
しかし、近々事務所が移転することになり、この日は不用品処分のため出社。
朝から荷物の搬出、Timesカーシェアで借りた車での運搬、引取り業者への引き渡しなど、そこそこ体力を使った。
戻ってきてカーシェアの車を返したのが13時過ぎ。
さて、どこかで昼飯を食べよう。
会社が引っ越してしまえば、このあたりに来ることもなくなってしまうなあ・・そんな感慨しきり。
これまで何年もこの地に通ってきたが、もっぱら昼食は、予め買っておいたパンでササっと済ませてきた。
昼休みは株価のチェックおよび売買の貴重な時間なので、それが都合がよかった。
しかし、今となれば、もっとこのあたりのカレーを食べ歩いておくべきだったかな~と、少々後悔。
ま、いまさら過去を悔いても仕方がない。
今、できることと言えば、これからカレーを食べることだ。
そう考えてカレーを探すが、目星を付けた店を訪れると、昼時をやや外しているのに待ち列ができていたりして、パス。
カレーは好きだが、待ってまで食べようとは思わない。
気楽にサクッと食べれてこそカレー。それが私のカレーポリシーだ。
「カレー~カレー~♪」とつぶやきつつ、なんとなく南へ歩を進めていると、インドぽいカラーリングの看板が目に入った。
インネパ系かと思ったが、近づくとカレースタンド的なお店であった。「ヨツバカリー」というのか。
大阪内で、他でもこの店名と四つ葉のトレードマークは見たことあるが、まだ食べたことがない。ここにしようと決め、お店のドアをくぐる。
お出迎えの食券器を見ると、カツカレーが筆頭メニュー扱いだ。
今日は体力使ったし、カツカレー、いってみよー!
カレースタンド的なお店ゆえ、速攻で出てくるかと思いきや、多少待ち時間あり。カツをその都度揚げているのだろう。これはポイント高いな。
そしてやってきたカレーがこちら。
ほほう、ごはんの上にキャベツの千切りが敷かれ、その上にカツが鎮座。
驚いたことに、和風大根おろしだれも併せて供された。
カツの具合をよく見ると、たしかに、短冊に切られたカツは、さらに向かって前後にも二分割されており、前の側のみルーがかかっている。
てことは、後列のカツはお好みでおろしダレをかけて食べるという事だな。
さて、テーブル上には大き目のアルミ瓶が置かれており、ふたを開けると真っ赤な福神漬けがたっぷり詰まっている。
こうまでされると、たっぷり使用せざるを得ないな。
さて、ここまで前段を整えたうえで、おもむろにスプーンをくるむ紙ナプキンを外す。そして一口。
ほほう、甘い。
けっこうな甘口。
大阪甘口カレー文化の系譜だな。
サクサクのカツに合うし、たっぷり沿えた福神漬けにもマッチする。
そして、カツはカレーに浸したものを食べ、次はおろしダレをかけたものを・・
その合間にはキャベツがシャキシャキ。
意外と一皿の中に、味のバリエーションが広がっている。
その時、フトテーブルの片隅の小瓶が目に入った。辛味スパイスだ。
ここで味変も良かろうと思い、ポイポイポイッと振りかける。
すると思いのほか味が激変。
甘辛辛辛っ。そんな味わいに。
これ、かなり強烈な辛味スパイスだな。
ちょっとした契機が、大きな変化に。
一皿の中にバタフライエフェクトが詰まっていた。