前回までのカレー記事で書いた通り、6月21日(土)に、年一度の棚卸作業の為、東大阪市の倉庫に出向いた。
その前日は株主優待券を使い、大阪北浜のホテルに一泊。
かつては、株主優待券(1万5千円分)を使って2連泊できたものだが、最近のインバウンド、さらには万博の影響で、大阪都心部の宿泊費はうなぎのぼり。なんと今回は1万5千円のタダ券に500円プラスして、ようやくビジネスホテル(ビジホ)素泊まり1泊である。高すぎるわ~。
そして、棚卸当日は現場倉庫近くで一泊。こちらは単に自腹での支払い。翌日曜日に、シェア自転車で大阪ライドをするために、街はずれの安ビジホに泊った。
朝食付きプランであったが、格安だけあって、朝食は数種類のミニパンが並んでいるのみ(食べ放題)。ライドに備え、パンをたらふく食べてからホテルをチェックアウト。
近隣のシェア自転車「ハローサイクリング(以下 ハロサイ)」のステーションに赴く。
ハロサイの自転車のほとんどは、電動アシスト(電アシ)付ママチャリだが、たまにクロスバイク風の車体も混じっている。
ラッキーなことに、今回訪れたステーションには、そのクロスバイク風自転車があった。ママチャリタイプより若干レンタル費用は高いが、それなりに距離を走るつもりなので、迷わずその自転車をチョイス。

クロスバイク風とはいえ、前かごは付いている。とはいえ、ママチャリタイプにくらべてカゴのサイズは二回りくらい小さい。棚卸の用具や着替えなどでパンパンに膨らんだバックパックを、小さいカゴにギュウギュウ押し込む。そして、持ってきた折りたたみヘルメットを被り、いざライド出発。
さて、今回は概ね北摂とその周辺を適当に走るつもりだが、まず目指すのは「松井山手」という町。
というのも、通勤で利用するJR神戸線には「松井山手行」の電車が頻繁に走っており、それを見るたびに「松井山手ってどんな街なのだろう」と気になっていたから。
地図で見ると、松井山手は、大阪と奈良を隔てるように南北に連なる生駒山系の北端あたりにある。地理的には京都府内だ。
そこで、まずは生駒山系方面を目指す。そして、山脈のふもとの幹線道を北上。

大阪の幹線道は、道幅広く、立体交差などの造りも大きくて迫力がある。交通量も多い。さすがは天下の大都会。神戸とはちょっと違うな~という印象。
途中から目的地を目指し、幹線道を外れて北東方向に進路をとる。車輪を転がすにつれて、周囲の景色は、大都会から住宅地へと変貌していく。
そして住宅地を進んでいるときに、大きな池を擁する公園に出くわした。「打上川治水緑地」というらしい。ちょっと寄ってみる。
大阪の喧騒を忘れさせるような、きれいで落ち着いた公園だ。野鳥の名所であるらしく、池のほとりの樹木には、たくさんの野鳥がとまっていた。


ひとしきり公園を眺めてから、道路に戻り走行再開。交通量は多いが、おおむね走りやすい道路が続くので、ペダルを踏んでいて楽しい。
さらに車輪を進めると、住宅地の中に、チラホラと畑が混じり始め、風景は郊外のものに。
そして、またもや池を擁する大規模な公園に出くわした。「山田池公園」というらしい。さきほどの「打上川治水緑地」はきれいに整備された都市型公園であったが、こちらの「山田池公園」は、池とその周囲の山林が丸ごと公園になっている。野趣にあふれ、規模も大きい。
公園の中を走っていると、池があったので、そのほとりでチョイ休憩。

スマホを取り出して位置を確認すると、松井山手まではほど近い。
走行再開し、田園地帯や年季の入った町を通り過ぎると、とたんにあたりの光景が近代的なニュータウンにガラリと変じた。
そして、ほどなく松井山手駅に到着。へぇ~、松井山手って、西神中央や三田の新市街に酷似した、高層住宅主体のニュータウンだったのか!

さて、時刻を確認すると、まだ午前11時過ぎ。松井山手からJRで帰宅するプランも頭にあったが、想定よりも早めに到着したので、もうちょい走ることにした。
スマホを取り出し、次なる目的地を探す。
北西方向に進むと、桂川、木津川、宇治川の3本の河川が合流し淀川になる「背割堤」という場所が目に付いた。よし、そこを目指そう。それにしても、今回のライドは水辺に縁があるな~。
正午が近づくにつれ、気温はどんどん上昇。暑い。たしか本日の最高気温予想は32℃だったけ。水分補給をこまめに行う。
概ね木津川に沿って走り、背割堤付近にかかる「木津川御幸橋」に到着。「3本の河川が合流する様は圧巻だろうな」と期待していたのだが、思いのほか合流地点の範囲が広大で、一目で見渡すことができない。ちょっとガッカリ。

なお、この橋の付近に展望タワーがあり、そのふもとの建物が、淀川サイクリングロードを走るロード乗りの一大拠点になっている模様。ディープリムホイールを履いた高級カーボンロードなどが、次々と建物に吸い込まれてく様をしばし眺めた。

さて、時間も昼過ぎだ。ハラも減ってきた。付近の町をゴールとしよう。そしてランチにカレーを食べて、今回のライドをしめくくろう・・そう考えてスマホを取り出し、ルートを策定。
川をすべて越えて西岸に行けば、JR京都線や阪急の沿線だ。しかし、周囲一帯が川だらけという土地ゆえ、対岸へと伸びる橋が極めて少ない。もうちょい北上したところに橋があり、それを渡ると長岡京の町がある。そこをゴールとしよう。
意気揚々をペダルをこいでゴールを目指す・・はずが、なんてことだ! 電アシのバッテリーが切れてしまった。途端にペダルがくそ重くなるw
橋を渡って長岡京の町に入るが、古い町あるあるで、道路状況が複雑。迷いつつ町中をぐるぐる走り、ようやく街の象徴「長岡天満宮」に到着。
長岡天満宮内にハロサイのステーションがあるらしいので、そこに自転車を返却することにした。

自転車を無事返却、神社にお参り。そして前回記事で紹介した喫茶店にてカレーを食べて、今回の自転車小旅行を締めくくった。
棚卸のついでとはいえ、なじみのない町々を見て回ることができて、なかなか満足度の高いライドであった。