春日野道。
神戸の中心街である三宮から、東へ川一本隔てたエリア。
たいして距離は離れていないが、街の景色はがらりと変わる。
ガヤガヤした商店街は、下町パワー爆発。
そして、大手資本が入らない、こういう街にこそ、個性的なお店が生息する。
今回訪れたカレー店もそうだ。
商店街からちょっと逸れたあたりに、まわりの景色に溶け込むように、そのお店はある。
なんだか昔からある、地付きの喫茶店といった雰囲気だ。
しかし、その実態はというと、ニューウェーブなカレーが看板メニューなのだ。
お店に入ると、まず目に付くのはテーブル。
これは・・なつかしのテーブルゲーム機ではないか。
いきなり昭和な空気感がお出迎え。
席に着き、おちついてまわりを見ると、カジュアルでレトロ感あふれるデコレーションがそこここに。
瀟洒なオシャレトロなのか、懐かしのガチレトロなのか、判然としないが、その混沌とした雰囲気もまた楽し。
そしてカレーだが、キーマを定番とし、その一方で日替わりのカレーもある。
さらには、その2種のあいがけもある。
これはもう、あいがけで行くしかないだろう。
ビートを効かせる60'sロックのBGMを聞きつつ、注文したカレーを待つ。TAX MAN~♪
そして、やってきました、お店自慢のキーマカレーと、本日のカレーである「麻婆豆腐カレー」のあいがけカレー。
キーマはあらびきスパイシーといった感じ。細かく刻まれた香味野菜・スパイスがキーマの中に散らばっている。それぞれが個性を主張し、いろんな味が飛び出す。
まわりの付け合わせも一緒にほおばれば、さらにカラフルなテイストに。
気になる麻婆豆腐カレーは、中華と印度、似て非なるもどうしがタッグを組んでのツープラトン攻撃。
それぞれ我が強いタイプなので、仲間割れしないか心配であったが、意外と相性が良い。
一皿でいろいろな味が楽しめる。まさに「味のおもちゃ箱や~」
帰りはレジで飴ちゃんをもらう。
下町らしさとモダンさがガヤガヤと融合した、じつにこの地にふさわしいカレー店であった。