少々前の話だが、ゴールデンウィーク最終日のこと。
用事があり、昼前に折りたたみ自転車で出かけた。
そして、用事を済ませたあともフラフラと国道2号(ニコク)を西へ。
連休の締めくくりとして、ポタついでに、どこかでカレーを食べようと考えた次第。
ロードでは幾たびとなく走っているニコクだが、折りたたみで走るのは、ずいぶんと久しぶりだ。
須磨海岸を左手に眺めつつ、13時過ぎに塩屋に到着。
塩屋は迷路のように入り組んだ細い路地と坂の町。よそ者にはハードルが高い土地柄。自転車を押し歩きしつつ、事前にチェックしていたカレー店を探し求め、さまよう。
しかし、ようやく見つけた目的のお店は、あれ、入口にちょとした待ち人の列ができている。
どうやら、名の知れた人気店のようだ。
私は食事で並ぶことはしないタイプなので、今回はあきらめ、別のカレーを探すことに。
塩屋を後にして、さらに西を目指す。
ニコクをゆるゆる流す。すると、ロードで走っているときには目に入らなかったものに気がつく。
例えば、海岸沿いの建物の合間に、海へと続く細い道、階段。気になったので自転車を担いで海辺へと下りてみる。
すると、ゴツゴツした岩とテトラポットの織り成す、無骨な海岸の風景が広がっていた。
海岸からニコクへと戻り、フト、海と反対方向に目をやる。
このあたりは、高台が海のそばまで迫っている。
コンクリで固められた、切り立った崖に沿って鉄道が走っている。見慣れた風景。
しかし、その崖の上はどうなっているのだろう?
これまで何度もこの道を走りながら、崖の上を気にしたことは無かったなあ。
気になったので、一旦垂水まで走り、折り返す形で崖の上方面へと伸びるルートを取る。
なかなかの斜度の坂が目の前に現れる。折りたたみ小径車だと、ちょっとしんどい。
フウフウ言いながら、崖の上と思しきエリアに到着。あたり一面は、普通に住宅地だ。
そして、適当に走っていると、小さな公園に出くわし、急に目の前の景色が大きく広がった。
切り立った崖の上で住宅街が途切れ、その向こうには、高台からのオーシャンビュー。素晴らしい。
さて。
それにしてもハラ減ったな。
その後、幾つかカレー店(もしくはカレーを供する喫茶店)を歴訪するも、いずれも閉まっていた。
ゴールデンウィークだから、休業としているお店も多いのかな。残念。
ま、カレーにはありつけなかったが、思いがけず良い景色に出会えたので、満足。
ちょっとしたゴールデンウィークの思い出になった。