その土曜日、用事があり市営地下鉄で西神中央へと向かった。
用事は昼前にカタがついた。まっすぐ自宅に帰るのもつまらない。
そこで、現地からさほど離れていない、自分が生まれ育った土地、神戸電鉄(神鉄)沿線の緑ヶ丘の町を久々に訪れてみることにした。
西神中央駅から30分ほどバスに揺られて、故郷を目指す。
押部谷の田園エリアを通り抜け、バスは神鉄緑ヶ丘駅前に到着。この地に来るのは久々だ。
前回緑ヶ丘を訪れたのは、年始の1月3日、ロードバイクの初ライド中に通り抜けただけであった(駅前のコンビニに寄っただけ)。今日はじっくりと町を歩いて見て回ろう。
緑ヶ丘の町は、メインストリートに沿って、駅から北方向に、奥へ奥へと伸びている。
商店街にシャッターが目立っていたり、以前来た時は営業していたなじみのお店が閉業していたり・・懐かしさとともに、さみしい思いをかみしめながら、ズンズンと歩を進める。
かつてはダントツで町の中心的存在であったコープ三木緑ヶ丘店を通り過ぎる。
子供のころは、コープ周辺までが緑ヶ丘の町という印象であった。その後も町は奥へ奥へと開拓され、今ではずいぶん先まで住宅街が広がっている。それにつれ、小規模ながらスーパーAEONを中心としたロードサイド街も出現した。
さらにズンズン奥へと歩く。
だんだん腹も減ってきた。それなりにカロリー消費したろうし、ここらで昼飯とするか。
スマホで調べると、ほほう、「ローストビーフ丼」のお店が近くにあることが判明。へ~、そんな専門店がこの町にあるとは。
さらに調べると、カレー系メニューもあるようだ。よし、昼飯はここだ。メインストリートから少々離れた場所にあるお店を目指す。
周囲一帯は戸建て住宅が整然と建ち並ぶ。本当にこんな場所に飲食店があるのだろうか・・
時刻は昼飯には少々遅い午後2時頃。GoogleMapでは営業中となっているが、情報間違っていないだろうか・・
若干の不安を抱きつつ、お店を目指す。
すると、目の前に唐突に広いグラウンド施設が現れ、その道向かいに、目的のお店「ローストビーフ丼 いがらし」を発見
お店の前の駐車場は客の車が出入りしている。営業しているようだ。よしよし。
入口の引き戸をガラガラと開けて入店。すると、券売機がお出迎え。ボタンに表示されたメニューを見ると、お目当ての「ローストビーフカレー」あるある。
お金を投入して、「ローストビーフカレー」を注文・・したつもりであったが、出てきた食券を見ると、別のメニューになっていた。ありゃりゃ、ボタンを押し間違えてしまったようだ。今から変更効くのだろうか。
お店は大将ワンオペ形式。面倒ごとを言うのは気が引けたが、結局お願いして、カレーに変えてもらう(券売機を通す必要があるそうで、一度返金してもらい、再注文)。
お店はカウンターテーブル、さらには個室の座敷席もあり。
カウンターのすみっこ、ブラインドの下りた窓際の席につき、静かにカレーの到着を待つ。
そして、やってきた「ローストビーフカレー」がこちら。
ローストビーフをまとったごはんがお皿の真中に。
その上には玉子の黄身がのっかっており、そしてカイワレが数本アクセント的に添えられている。
まずはごはんとルーのみで一口。
酸味の効いた、スッキリとした味わい。
次いで、ローストビーフとごはんをまとめて、パクリ。
しっとりとしたローストビーフが、フルーティなルーによく合う。
さて、てっぺんに座す卵黄をどうするか考えつつ食べ進むと、何かの拍子に卵黄は崩れ、トロトロとルーの中に混ざりこんでいった。
これがまたコクを増して、ウマい。
ついついスプーンが進み、数分で完食。
ゴージャス感のあるカレー、納得の一皿であった。